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2006年11月 アーカイブ

2006年11月02日

SIDSの原因

JAMA -- Abstract: Multiple Serotonergic Brainstem Abnormalities in Sudden Infant Death Syndrome, November 1, 2006, Paterson et al. 296 (17): 2124
これは本当なら凄い話ですね。

”るな”が良いこと言った

るなのひとりごと : このお仕事と子育て
"るな”(って愛称だし呼び捨てにします)がいいこと言った。

やっぱりまず”オット”が子育てに協力しないと。
”オット”が早く帰り保育園に迎えに行ったり、参観日に出たり、運動会に出たりしないと”ツマ”は安心して働けません、キャリアもアップしません。


2006年11月03日

今週の一押し43:”樹をみつめて"

樹をみつめて

中井先生(Wikipedia参照)のこれはエッセイ集です。
比較的に高価なこういう本は何部くらい売れるものなのでしょうか。
固定読者が一定数いることは分かるのですが、それにどれくらい上乗せされるのかな。

たらふく食べても長生きする!?

Transgenic Mice with a Reduced Core Body Temperature Have an Increased Life Span -- Conti et al. 314 (5800): 825 -- Science

マウスに遺伝子操作を加え下垂体の温度を0.5度ほど上げるとcore temperatureを0.5度ほど下げることができるのだそうですが、そうしたマウスはカロリー制限をしなくとも長生きするという報告です。

映画"Flags of our fathers"

久々に休める休日でした。

家内と歩いていて市内の小さな映画館(小さい街ですがスクリーンは3つあります)で上映しているのを見つけて観たのがこの映画です。

Flags of Our Fathers

あのような鉄火場で何を人間が何を考えているのかを考えていました。
戦争と云うより人間を描いた映画です。

エンドロールの写真は、もしやとは思いましたが、果たして、本物だそうです。演じている俳優がそっくりなのに驚きました。

Flags of Our Fathers
が原作なのですが出版は、2000年です。

考えているとlabのポスドクと例の写真をめぐっていろんな事を話したことを思い出しました。

来月には対になるもう一つの映画が公開されるようです。これも見ようと思います。予告編だけみると日本の戦争映画でのあの命題、個人か国家かというような問題が強調されていましたが、Eastwoodが監督なのだからそう単純なものでないと祈っています。

Flags of Our Fathers (film) - Wikipedia, the free encyclopediaが参考になりました。

2006年11月04日

重症筋無力症の総説

Myasthenia gravis: past, present, and future -- Conti-Fine et al. 116 (11): 2843 -- Journal of Clinical Investigation
重症筋無力症の総説。
少し誤解していたことがありこの総説を読んでただされました。

TSP-1/NO

Thrombospondin-1 limits ischemic tissue survival by inhibiting nitric oxide-mediated vascular smooth muscle relaxation -- Isenberg et al., 10.1182/blood-2006-08-041368 -- Blood
TSP1とNO
少し調べてみよう

2006年11月07日

anesthesia-resistant memoryって何だ

The Drosophila radish gene encodes a protein required for anesthesia-resistant memory -- Folkers et al., 10.1073/pnas.0608377103 -- Proceedings of the National Academy of Sciences

これはすごいタイトルが。
anesthesia-resistant memoryって何だ。
とにかく読んでみます。

利根川進氏のcommunicationだけど..

TIVAはshiveringの頻度が高い!?

Total intravenous anesthesia with propofol and remifentanil is associated with a nearly twofold higher incidence in postanesthetic shivering than desflurane-fentanyl anesthesia.
Propofolとremifentanilを用いたTIVAはfentanylとdesfluraneを持ちた麻酔に較べて術後のshiveringの頻度と程度が高いという報告です
ホントか

2006年11月09日

Infant pain

最新号の雑誌"Nature"に乳児(痛みを明示的に訴えることのできない幼いヒト)が痛みを感じているのか、またそうだとしていかにして”客観的に”それを知ることができるのかについての総説とは言えないくらい短い話題提供がされています。
よくある話だとも言えますが、なかなかよくまとまっているしreferenceもためになるものが多いです。
蘊蓄を得たからと行って臨床の現場ですることは変わりがないのですが..
Infant pain:Does it hurt?

これは胎児が痛みを感じるのかどうかに関する論文です。
JAMA -- Abstract: Fetal Pain: A Systematic Multidisciplinary Review of the Evidence, August 24/31, 2005, Lee et al. 294 (8): 947

外科医は歳をとると”ヘタ”になるのか

Annals of Surgery - Abstract: Volume 244(3) September 2006 p 353-362 Surgeon Age and Operative Mortality in the United States.
外科医の年齢と手術成績の関連を見た論文。
術式やそれまでの経験なので一概に言えないようですが複雑なものになればなるほどやはり歳の影響は出てくるようです。

胃の粘膜は味を感じる

Luminal amino acid sensing in the rat gastric mucosa -- Uneyama et al. 291 (6): G1163 -- AJP - Gastrointestinal and Liver Physiology
胃の粘膜は味を感じるしリドカインでそれがブロックできる。

2006年11月11日

今週の一押し44:"The ICU book"

The Icu Book
注文していた第三版が届きました。
1/3程読みました。旧版と厳密に較べたわけではないので違いは良くわかならかったのですが勉強になることには変わりがありません。
些末な蘊蓄や異論をうまく排しているところが優れていると思います。
多分翻訳が用意されているのでしょうが、英語も平易で翻訳を読む必要は無いと思うのですが..
勉強会の教材に適していると思います。

この本のサイトも用意されているようです。(参照)

マウスを新調してみました

パソコンで使う入力デバイスのマウスとキーボードは贅沢をしています。
今回マウスを替えてみました。
評判通り使い勝手が良いです。
MX レボリューション MX-R

キーボードは二年ほど前からこれ
Happy Hacking Keyboard Professional2 白 PD-KB400W

大きさといい、ストロークの軽快さといい最高のキーボードだと思います。

なんてこったい

Contaminated With Metal, a Painkiller Is Recalled - New York Times
なんてこったい
米国でアセトアミノフェンがrecall

2006年11月14日

グルル力が身を助ける

Googling for a diagnosis--use of Google as a diagnostic aid: internet based study -- Tang and Ng, 10.1136/bmj.39003.640567.AE -- BMJ
googleでの検索を用いてNew England Journal of Medicineで提示された症例の診断をどれくらい正確につけられるかという研究

2006年11月16日

東京日帰り

本日日帰りで、麻酔とはほとんど関係のない某財団主催の国際シンポジウムに参加してきました。
神戸より遠くに行くのは3年ぶりくらいではないかと思います。これはこれで情けない。”ユープケッチャ”(参照)みたいになってはいけないと思うのですがいかんせん...

それにしても東京はすごい。活気にあふれていて依然そこら中で建築ラッシュ。皇居のお堀沿いに会場まで歩いたのだがそこまででも工事中の建物がいくつかあった。
いつの間にか丸の内オアゾ/Marunouchi oazoもできていて入っている丸善はかなりよい。
小川洋子、山本容子にくわえて松岡正剛のサイン会もあるそうだ。東京は派手だな。
これからは八重洲ブックセンターまで行く必要もないのではないかと思った。

研修医が東京を目指すのも解るような気がしました。
八重洲口のfour seasons hotelの横やはりいまでも喫煙場所になっていましたね。これだけは今まで通り。


それにしてもANA国内線 - スキップサービスは便利だ。これもいつの間にか...

2006年11月17日

第四回がんとハイポキシア研究会

第四回がんとハイポキシア研究会は2006年11月17・18日に京大会館 で開催されます。
だだ今演題受付中です。

研究会のページの引っ越しをしています。

2006年11月18日

無事終了

がんとハイポキシア研究会(参照)無事終了。
今回も盛会だったと思います。

今日のぼく

MyPicture.jpg
今日のぼく
iMacのカメラで撮りました。

シリコンインプラント

F.D.A. Will Allow Breast Implants Made of Silicone - New York Times
だそうである。
この記事是非読んでください。大変タメになります。

2006年11月19日

今週の一押し45""シャドウ・ワーク"

シャドウ・ワーク―生活のあり方を問う
イヴァン・イリイチの"シャドウ・ワーク”が岩波書店から再出版されました。
大学に入学した年に読んでづっと手元に持っていたのですが両親の家に送り返してしまい今回新たに買いました。

イリイチの作った様々な造語の解説書のような本です。

シャドウ・エコノミー
シャドウ・ワーク
コモンズ
に加えて
「ヴァナキュラー」
「コンヴィヴィアル」
というような言葉に関して知ることができます。

イリイチは学校、医療などを特に取り上げ学校化によって学ぶことを忘れた社会、医療化によって自分で癒すことを忘れた社会などのような非自立化した社会が世の中を覆ってきているという分析を展開しています。
ウエストサイズがある数値より大きいと云うだけである症候群に分類され”治療’をする必要がある、また唾液中のある物質の濃度を測定されある数値より高いと云うだけでストレスを受けていると診断するとされる社会はどこかおかしいとは皆さんも感じるのではないのでしょうか。
イリイチは30年もまえからこんな主張をしていたのです。

家にいて夫や子供のために家事(イリイチのいうシャドウワークの一例です)に従事している女性があたかも社会から疎外された存在であると見なされるような社会-つまり影と見なされる社会-は現実に存在するわけですがあまり良くないと思います。

なんで”のだめ”が引っかかるんだろう。

2006年11月22日

椎間板ヘルニアの治療

JAMA -- Abstract: Surgical vs Nonoperative Treatment for Lumbar Disk Herniation: The Spine Patient Outcomes Research Trial (SPORT): A Randomized Trial, November 22/29, 2006, Weinstein et al. 296 (20): 2441


JAMA -- Abstract: Surgical vs Nonoperative Treatment for Lumbar Disk Herniation: The Spine Patient Outcomes Research Trial (SPORT) Observational Cohort, November 22/29, 2006, Weinstein et al. 296 (20): 2451

椎間板ヘルニアの手術をしてもしなくとも結局同じと言うことを言っているのでしょうか。

Study Questions Need to Operate on Disk Injuries - New York Times

VNSのreview

Vagal Nerve Stimulation: Overview and Implications for Anesthesiologists -- Hatton et al. 103 (5): 1241 -- Anesthesia & Analgesia

あることを考えていてぼくは結構VNSに注目しています。
A&Aにreviewが出ていました。

今日のぼく

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もうヘトヘトです。

思いっきり朝寝坊をしてみたい。
今度の日曜日は午後まで寝るつもり。

ところでぼくのiMacなんで立ち上げるごとにspeakerのvolumeがリセットされてしまうのでしょうか

2006年11月23日

"Real Marriage Penalty "

The Real Marriage Penalty - New York Times
身も蓋もない話。
日本も昔からこういう社会だと思いますけど。

京都大学11月祭

第48回京都大学11月祭公式ウェブサイト
昨日の晩からうるさいと思っていたら始まっていたのですね。


Oxygen Monitor Fails to Help Doctors Detect Birth Risks

NEJM -- Fetal Pulse Oximetry and Cesarean Delivery

New England Journal of Medicineから

Nellcor社が開発した胎児用パルスオキシメータOxiFirst N-400は2000年に米国FDAの認可を得ていたが有効性の確認のための研究を継続するという条件付の認可であった。

今回5341人の妊婦を対象にした研究が行われ、胎児の動脈血酸素飽和度のモニタリングにより帝王切開の比率に変化があるか、娩出された胎児の状態に差があるかどうかが検討された。
結果、モニタリングの有効性は棄却された。
という報告です。
すでにNellcorはOxiFirst N-400の発売を中止しています。

Technology for Monitoring Fetal Oxygen During Labor Offers No Apparent
Benefit, November 22, 2006 News Release - National Institutes of Health (NIH)

2006年11月25日

50周年行事

今日、勤務先の講座の開設50周年の記念行事がありました。
全国から同門の先生方が集まってくれました。
ちょっと疲れましたが、やって良かったと思います。

写真

宴会の後、夕方から京都麻酔科医の学術集会(というのが京滋地区にはある)に出席。
特別講演をして頂いた先生と、昨年度ぼくらの病院で研修した研修医の先生と一緒に写真を撮って頂きました。
061125_1927~01.JPG

2006年11月26日

今週の一押し46:"現代アメリカのキーワード"

現代アメリカのキーワード

二人の若い学者が編んだ現代アメリカを概観する小事典です。
政治的なスタンスも偏っているし取り上げられている項目も”網羅”しているという事にはなっていません。
例えば”21世紀の政治家”という項目で取り上げられている政治家は、バラク・オバマ、ヒラリー・ロダム・クリントン、ゴンドリーザ・ライス、アーノルド・シュワルツエネッガーといった具合です。
米国に興味を持っている人は読んでみて損はないと思います。

2006年11月29日

論文審査の厳格化

Special Online Collection: Hwang et al. and Stem Cell Issues
雑誌Scienceが幹細胞に関わる不正事件の総括を発表しています。
論文審査の厳格化なども盛り込まれています。

New York Timesでも取り上げられています。

Steps Urged to Prevent Fraud in Science Journals - New York Times

まあ科学論文なんて間違っていようが一般人にはどうってことないのですが、病院が発表する手術成績は間違っていたりしたらどんだ迷惑です。こういったことはきちんとした方がいいと思います。TVに出演しているスーパードクターだってホントはどうかわかりませんからね。

NYTには
A.L. East to Far East: Yankees Extend Rivalry - New York Times
こんな記事も

今日のぼく

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好評”今日のぼく”です
今日はアンディー・ウォーホル風にしてみました。

これでいいのかな

Hyperoxia causes angiopoietin 2-mediated acute lung injury and necrotic cell death - Nature Medicine
Ang2は低酸素でも誘導されるのでは。
またこれがヒトにも適応されるかどうかは検討の必要があるとおもいますけど。


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