リトリートの話の続きです。
この合宿、費用は医学研究科が負担してくれます。要するにタダです。例外は、夕ご飯の乾杯のビール代。これは教員のカンパで賄っています。順当な線だと思います。途中で頂いた大福(N田先生は日本で一番おいしい大福だとおっしゃっていました)もたぶんどなたかの寄付だと思いますけど。
細胞生物学・細胞生理学コースは所属している博士課程の学生の半分以上は医者ではありません。京大、または他大学の修士を終えて入学なさっている人たちです。
皆さん研究の初心者でなく堂々としておられる人が多いです。
今回印象に残ったのは、医者ベースの学生さんが、結構基本的で質問するのが恥ずかしいかもと思われるような質問をどんどんしていましたことです。このようなリトリートでお高くとまっていても仕方ないしそこら辺を自覚されていたのか議論を盛り上げるのに随分役に立ったような気がします。日頃から患者さんに接しているとかそういったことが生きているのだと思います。良い傾向だと思います。知らないことはどんどん質問したらいいと思います。これがもうすぐ学位をもらう人たったらこれは大問題ですけど、初学者は仕方ないです。いままで患者を診ていた人がはじめから実験の実際に習熟しているはずはないし、テキストやwebで公開されていないことなど山ほどあります。
二日目の最後のセッションは”研究と臨床”ということでぼくを含めた臨床からの教員三人のshort talkのあと皆さんの質問、コメントを受け付けました。医者が大学院に入るのは一種の息抜きだというのは本当かといった質問もありました。答えるのがなかなか難しい質問ですね。皆さんどう思いますか。そういった側面があることはぼくは否定しません。ただそれと良い研究ができるかどうかは別物だとは思います。熱意があっても空回りしている人もいますし..
最後にN宮先生から、臨床で研究を続ける難しさについてコメントがありました。これはぼくらが強調するとただのグチになるのであまり大きな声で言えなかったことです。N宮先生には理解して頂いていると思うと救いなのですが、だからといって状況が革命的に変革されることは無いと思います。
コメント (1)
>医者が大学院に入るのは一種の息抜きだというのは本当かといった質問もありました。
うーん。厳しい質問だなあ。
たしかにそんな不埒なやからもいるかもしれませんが、私はそれがなんとなく「研究がうまくいかなかった場合の言い訳」に聞こえてしまいます。見栄っ張りだからね、みんな。
私なんか、私なんか、好きなのに振り向いてもらえない人にアタックしているような研究人生です。1月から愛娘を保育園に放り込んで復帰します。がんばろうっと☆
Posted by: runa123 | 2006年12月05日 18:58
日時: : 2006年12月05日 18:58