一つ終わり
今日は所属学会の地方会なのですが(参照)当直です。
やっと”明確な締め切りは無い(本当は二ヶ月以内という制約があった)のだがとっても重要な仕事”の一つが終わりました。
清々した気分です。
残りいくつか同じようなことが残っているのでどんどん進めていきたいと思います。
一応これは業務連絡のつもりです。
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今日は所属学会の地方会なのですが(参照)当直です。
やっと”明確な締め切りは無い(本当は二ヶ月以内という制約があった)のだがとっても重要な仕事”の一つが終わりました。
清々した気分です。
残りいくつか同じようなことが残っているのでどんどん進めていきたいと思います。
一応これは業務連絡のつもりです。
科学的な発見は三つのカテゴリーに分類できるという話です。
三つとは
charge
challenge
chance
の三つで頭の部分をとってCha-Cha-Cha theoryという訳です。
charge discoveries
誰にとっても明確なことなのにその問題を解く方法が明瞭でないような問題を解決する試み、ということになります。
例としてあげてあるのが、ニュートンによる万有引力の発見です。天体の運動を説明する方法の開発という解釈です。
その他には子が親に似るのはなぜかという問題の解決としてメンデルは遺伝法則を発見したとも主張しています。
解釈としてよく解らないのはブラウンとゴールドシュタインのコレステロール代謝にまつわる発見が心疾患の予防という観点からこのグループに分類されていることです。
このchargeの訳も難しいと思います。break-throughというような意味合いなら、例えば”突破的発見”と訳してもいいのかもしれません。
challenge discoveries
アインシュタインの相対性理論の発見、ボーアの量子理論、ワトソン・クリックの二重らせんの提唱が例としてあげてあります。その時点での科学理論で説明のつかない事実や概念を説明するあらたな概念の提唱などが該当します。
chance discovories
例の”用意された心”に訪れるセレンディピティーによる発見です。
フレミングによるペニシリンの発見などが例としてあげてあります。
確かに偉大な科学の業績をこのように分析すると面白いと思いますが、結局はある発見があったとしたらこれらの三要素はある一定配合比で含まれるのだと思います。
全身麻酔の機序の解明などは、成功した暁にはa great charge discoveryになるのでしょうか。
A common variant of : : HMGA2: : is associated with adult and childhood height in the general population : Abstract : Nature Genetics
人の背の高さを司る遺伝子が見つかったということなのでしょうか、やはりこれは。
読んでいて楽しい、ためになる、値段が安い(620円)の三拍子そろった好著。
第二章は「酸素との闘い、科学の闘い」でパスツール、ワールブルグ、クレブスが登場します。クエン酸回路発見の話は今回はじめて知りました。
もよい本ですが、少し専門的です。
初心者は断然、
ミトコンドリアのちから
携帯電話の調子がおかしくなり機種変更をしたところワンセグ放送がみられることになりました。びっくりしました。テレビと同じだよ。アパートには今までラジオしかなかったのでこれは革命です。
月曜日、久々に早く帰宅しNHKスペシャル|人事も経理も中国へをみました。
総務を中国にアウトソースすることになった京都の通販会社のドキュメントです。-大連の外国語学校の日本語学科の人たちの日本語力はすごい-
総務が中国の大連に業務をアウトソースするという状況で日本で数倍ではきかない賃金をもらっている総務の人達は今後何をすべきかというような内容も含んでいました。
日本では医者が足りないそうです。足りない足りないと皆がいっているので足りないのでしょうね。ぼくの廻りでは足りないというより仕事の配分がまずいだけなのではというような感じを抱くことはありますが、やはり足りないといっておくほうが無難なのでしょう。
19年前に医者になったときを振り返って考えれば、はじめの4年間は今より麻酔をしている時間が確実に長かった。その4年で必要なことの多くを学んだというか教えてもらいました。麻酔だけしていたらよいというその4年間は、とても幸せな4年だったと思います。最近数年は、麻酔だけしていたらOKというような生活でなくなったということがぼくの問題点なのかもしれません。
ここら辺は、人それぞれでわからない人には絶対わからないだろうしわかる人にはわかってもらえるだろうけど、だからといって誰かが肩代わりしてくれる訳でないのが難点です。研修医、修練医の先生の数が増えてもスタッフの数が増えても、なかなか楽にはならんと思っています。
テレビ番組の趣旨は、いままで外注などできないと思っていた部分が実は外注可能であったということに驚く日本人社員というところを強調したかった訳で、工夫するとぼくの仕事も大部分は”外注”可能なのかもしれません。
現在の進行状況ではほぼきまりです。
年に二三回はありますね,完徹。
研修医の先生と二人旅というのがせめてもの救い。
Thomson Scientific Predicts Nobel Laureates - Thomson Scientific
今年のノーベル賞の予想が出てました。
医学生理学賞は
分子シャペロンの研究とTGF-beta研究の一騎打ち
どちらといわれれば個人的には分子シャペロンに一票
Japanese Premier, Losing Support, Resigns - New York Times
なぜかNew York Timesの方が詳しい記事を載せているし生々しい内容になっている。
構成も立体的。
PLoS ONE: Neuronal Conduction of Excitation without Action Potentials Based on Ceramide Production
神経細胞の細胞膜のlipid raftのセラミドから細胞内にシグナルが伝わりCa2+-nNOS-cGMPのカスケードで神経繊維上を興奮性が伝わっていくという報告
安倍氏がどう考えて突然辞めようと思ったのかは結局は永遠のなぞとなるのでしょうね。
驚くのはだからといって日本が何の問題もなく動いている事です。株価などは上昇をしているとのことです。
自分がいなくなっても何の問題もなく却ってうまく事が運んでいくのを目の当たりにすることはなかなかつらい事だと思います。
New York TimesでRearming Japanというvideoを閲覧する事ができます。
それぞれ9分程度の4つのchapterからなる力作です。安倍氏が唱導した”美しい日本”は実現の可能性はなくなった訳ですが、どれだけ機能的に優れているかはわかりませんが、外形的には確実に再軍備は進んでいます。科学と全く関係ないのですが、時間があれば観てみてください。
今日は丸一日日当直です。
出勤するやいなや午後7時まで麻酔をし続けました。
その後
Keystone Symposia Conference | Molecular, Cellular, Physiological, and Pathogenic Responses to Hypoxia - Program
に参加登録(abstract付き)しました。
登録すると今現在の参加予定者のリストを閲覧する事ができるようになるのですが、日本からの参加者が少ないです!!
3人しかいませんがな。
The Lasker Foundation | Awards | This Year's Winners
今年度のLasker賞が決まったようです。
樹状細胞の発見
心臓の人工弁の開発
AIDS、生物兵器防衛プログラムの構築
の業績に対して4人の科学者に決定
子供の使っていたiPodがうまい?タイミングで完全に壊れてしまいました。
ぼくの使っていたものをお下がりにして自分はiPod classicを新たに購入。
まさに紹介されている方法で、ぼくの場合映画をiPodに送り込んでいます。
信じられないくらいくっきりと見えます。字幕も十分判読可能です。アメリカで買い込んだDVDでも問題なくiPod用に変換できるので、鑑賞にアメリカで買ったplaystationを持ち出さなくでもよくなりました。
今まで電車ではもっぱら読書していたのですが、これからは映画鑑賞になるかも..
PNASから
最近何かと話題になっている硫化水素(H2S)ですが、今度は心臓の虚血再潅流障害を軽減する作用と持つとの報告です。
このところ全然書いていませんでしたが、単純に時間がなかったのです。
文字通り朝から晩まで麻酔,会議、新人オリエンテーション。麻酔はともかく、その他は”雪かき”のようなものです、誰かがしないといけないのですが誰がやってもそうかわらないし時間が過ぎれば何の意味もなくなるというような作業。
最近知ったのですが、正規雇用の労働者の労働条件を非正規雇用の人のそれに合うように変化させるという議論があるそうです。その方策は少なくともぼくは大賛成です。”フリー麻酔科医”の賃金水準まで今のぼくの収入が変化したらぼくの生活ももっと楽になると思います。
職場ではearly exposureと称する教育の一環で医学部の一回生ーつまり今年入学した人たちーが,手術室の見学に来てました。
若い人は驚くような質問をしてきます。
曰く、ノーベル賞を取るには市中病院にいるのが有利かそれとも大学病院にいるのがよいのですか
皆さんの考えはいかがでしょうか?
これに対するぼくの答えは...
日本を主たる活動の場として今までノーベル医学生理学賞を受賞した人は一人もいないのです。だから少なくとも日本にいる限りどっちが有利とか不利とか言えない,というのが現在の正解だと思います。
総医療費を削減しつつ医師の数を増やしていくと一人当たりの医師の収入はどう推移すると思うかという質問を彼らにしてみました。当然的に、下がるという答えになると思います。とても嫌な顔をしていましたがこれが現実だよ!!
NIKKEI NET(日経ネット):東大、博士課程の授業料「ゼロ」・頭脳流出歯止め狙う
東京大学は来年度から、大学院博士課程に在籍する学生(約6000人)の授業料負担を実質ゼロにする方針を固めた。国立大では初の試みで、財源に約10億円を充てる。欧米や中国の一流大との“頭脳獲得競争”が激化する中、国内外の優秀な学生を招くには奨学制度の抜本的な充実が不可欠と判断した。 東大によると、博士課程の授業料は年52万800円。在籍する約6000人のうち約3500人はすでに各種の奨学金や研究奨励金を得ており、残る約2500人から休学者を除いた約1700人の支援財源として約10億円を経費節減などで工面。1人当たりの支給額は約58万円で、授業料を賄える計算だ。(16:00)
いずれ始まると思っていましたが東大がはじめました。
医学研究科の医師免許を持っている学生にも適応するのだろうか。