真意が不明
大学研究費不正受給、申告すれば罰則軽減…文科省検討 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
内部告発が殺到して困っているのだろうか。
適当なところで”徳政令”を引いてまとめて禊としようと考えているのでは..
大学研究費不正受給、申告すれば罰則軽減…文科省検討 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
内部告発が殺到して困っているのだろうか。
適当なところで”徳政令”を引いてまとめて禊としようと考えているのでは..
Calcium-dependent release of NO from intracellular S-nitrosothiols
これはすごい話だな。
びっくりしました。
「ねつ造なかった」松本早大教授論文で学会が中間報告 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
研究上の不正行為とされるものには
捏造(Fabrication)
改ざん(Falsification)
盗用(Plagiarism)
があるとされています。
”捏造がなかった”としてもそれで問題無しなのかどうかはわかりませんね。
Prenatal exposure to ultrasound waves impacts neuronal migration in mice -- Ang et al., 10.1073/pnas.0605294103 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
これってヒトで”証明’されたら大問題になりますね。
まあなんでもやりすぎは良くないと云うことで..
今週のNew York Times Magazineから
肥満は疾患であるという考えはすでに現代医学の常識となっています。ただ単に食べ過ぎだけが肥満の原因ではなく遺伝的な背景をもった病的な肥満があるまたその遺伝的な解析から肥満の”治療”の端緒を得ようとする試みが行われていて実験的には一定の成果を上げているように見えます。
このNYTの記事では、諸説ある肥満学説のうち肥満が腸内細菌とのinbalanceで起こるのだという学説を紹介しています。将来的には適切な抗生剤や何とか菌の摂取などで肥満が治療できる場合も出てくるのでしょうか。
細胞の再生に関する研究が花盛りです。
少し前まで再生しないと考えられていた細胞までも最新の生物学的な検討に依れば実は再生しているのだという報告が相次いでいます。
中でも神経細胞の再生、新生に関しては今だに決着の付いていない問題です。
最近の研究の多くは再生はあるのだというエビデンスを指名しているものが多いと思いますが、今日紹介する論文は再生、新生を否定するエビデンスを示しています。
Neocortical neurogenesis in humans is restricted to development -- Bhardwaj et al. 103 (33): 12564 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
手法が新規でなかなかおもしろい論文です。
14Cを使って、考古学的物質の年代を推定する方法がありますが、これの応用です。
14Cの地球上の存在比は、戦後行われた何回かの地上核実験の結果いったんは上昇しその後、核拡散防止条約の締結により地上核実験が止まって以来上昇していないのだそうです。
DNAの14Cの含有比率はその細胞が最後に分裂をしたときの14CとCの存在比を示しているはずなのでそれを丹念にmass spectrometryで測定するれば最後に分裂が行われた時を推定することができるはずです。
このような手法を他の方法と組み合わせて著者らは神経細胞の再生は、無いのだという結論を導いています。
とすると素人としては、
NMDA-receptor-mediated, cell-specific integration of new neurons in adult dentate gyrus: Nature
例えばこういう論文は何なのだという疑問を抱きます。
何なのでしょう。
今度誰かに訊いてみます。
PML inhibits HIF-1[alpha] translation and neoangiogenesis through repression of mTOR: Nature
二つめの論文は、全文を読んでいません。
ぼくらの研究によってもHIF-1aの翻訳を阻害する物質はとっても身近にいくつかあります。
翻訳抑制をしたということをどういった実験で主張しているのか興味があります。
Yahoo!ニュース
- 河北新報 - 24時間の照明で体内時計に乱れ 東北大が確認
こういう研究を観ていつも思うのですが、マウスって夜行性の動物ですよね。
ここら辺をどう考えたらいいのか自分でも納得できていません。
脳の中での記憶の成立にLTPが重要な役割を果たしていることは確立した事実だと思っていましたが、そうでも無かったようです。
NIH Launches Knockout Mouse Project
だそうです。
良いことなのでしょうね。
一部には余計なことしてと思う人もいるかも
PLoS Medicine: Regulation of Peripheral Inflammation by Spinal p38 MAP Kinase in Rats
神経ー免疫ー内分泌連関
この論文の発見のすごいところはp38 MAPKのinhibitorが痛みの軽減に役に立つということでなく中枢神経が末梢組織の炎症反応を制御していると言うことなのだと思います。
2006年のLaskar賞の受賞者が決まったようです。
The Lasker Foundation | Awards | This Year's Winners
特筆すべきはAaron T. Beckの受賞だと思います。
一つの論文に対するとらえ方がこうも違うのかという好例。
論文はこれ
NEJM -- International Trial of the Edmonton Protocol for Islet Transplantation
コメント1 研究のスポンサーNIH
税金が適切に使われていることをアピールしたい
Clinical Trial Shows Islet Transplantation is a Promising Procedure For
Certain Patients with Severe Type 1 Diabetes, September 27, 2006 News Release
- National Institutes of Health (NIH)
コメント2 New York Times
論文のネガティブな面をことさら強調
理由はわかりません
Diabetes Treatment Fails to Live Up to Promise - New York Times
コメント3 掲載紙のエディトリアル
論文の内容を解説しているだけ
NEJM -- Diabetes Cure -- Is the Glass Half Full?
The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2006
いつの間にか決まっていましたね。
予想は外れました。
gene targettingの手法は人工の実験法であるのに較べてRNAiは実際に細胞の中でも起こっていることを応用している点でより重要な発見であると考えられたのでしょうか。
確かにKOはぼくはしていないがRNAiを利用したgene silencingはぼくでもやっているな
しかし今日はよく働きました。
ついさっきまで16時間かかって麻酔をしてましたし緊急手術4つを含む8件の麻酔を終えました。麻酔料金を計算したらかなりになると思います。
[追記]
New York Timesの記事は日本のどの新聞の記事よりくわしく正確だ
2 U.S. Researchers Win Nobel for Work on Genes - New York Times
The Antioxidant Role of a Reagent, 2',7'-Dichlorodihydrofluorescin Diacetate, Detecting Reactive-Oxygen Species and Blocking the Induction of Heme Oxygenase-1 and Preventing Cytotoxicity -- Andoh et al. 140 (4): 483 -- Journal of Biochemistry
ミイラ取りがミイラにではないが、考えたらありそうな話ですよね。ROSと反応する物質は潜在的にはROSをつかまえてしまう能力を持っていると言うことなのでしょうか
Prediction of Volatile Anesthetic Binding Sites in Proteins -- Streiff et al. 91 (9): 3405 -- Biophysical Journal
吸入麻酔薬の結合たんぱく質の結合部位をコンピュータで予想するという話です。
Ca2+と結合したカルモジュリン(CaM)はハロセンと結合するはずであるが、apoCaMは結合しないはずとか結構おもしろいというか都合の良い結果が提示されているのですがぼくにはこういう研究をうまく評価する能力がないので何とも言えません。
What is the greatest medical breakthrough since 1840? Make your nomination at bmj.com -- Jackson 333 (7567): 0 -- BMJ
British Journal of Medicineで”What is the greatest medical breakthrough since 1840? ”と題したアンケートみたいなものをやっています。
麻酔とか言う意見も結構ありますね。
Profiles in Science: The Harold Varmus Papers
NIHの"Profiles in Science"
Harold Varmus氏が新たに入りました。
Myocardial Injury and Ventricular Dysfunction Related to Training Levels Among Nonelite Participants in the Boston Marathon -- Neilan et al. 114 (22): 2325 -- Circulation
この論文はなかなか示唆的です。
ボストンマラソンを走り抜く能力を持った人たちでもしっかりとした検査をすれば心筋の障害が高率で見つかるようです。また運動能力の低い人ほど障害がひどいようです。
これは手術中でも言えるのではないでしょうか。
心臓に何の異常も事前に指摘されていなくとも、鎮痛が不十分だとかそういった理由で心臓ががんばりすぎるとやっぱりいかれちゃうと言うことがあるのではないでしょうか。
Identification of a biomarker for sleep drive in flies and humans -- Seugnet et al., 10.1073/pnas.0609463104 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
どれだけ眠いかのマーカーに唾液のAmylaseがなる!?
かなり無理な話のような気もしますが..
唾液のAmylaseを計測して”ストレス”の指標にしようというような話は結構あります。これはこれで...
この論文には驚きました。
分娩前の胎児の未成熟なneuronではGABAは興奮性のトランスミッターとして働いているのだそうですが、分娩を契機に抑制性のシグナルを担うような質的な転換が起こるのだそうです。この転換を引き起こすのが母体から胎児に伝わるoxytocinなのだという報告です。
実際このような変換は胎児の脳を低酸素から守る作用も持つのだということも記載されています。
びっくりします。
oxytosinは子宮を収縮させるだけの役割を担っている訳ではないようです。
Reversing Trend, Big Drop Is Seen in Breast Cancer - New York Times
この話すごいことだと思うのだが日本では報道されていないような。
米国の科学雑誌"Science"決めた今年の10大ニュース
1 The Poincare Conjecture--Proved
2 DIGGING OUT FOSSIL DNA
3 SHRINKING ICE
4 NEITHER FISH NOR FOWL
5 THE ULTIMATE CAMOUFLAGE
6 A RAY OF HOPE FOR MACULAR DEGENERATION PATIENTS
7 DOWN THE BIODIVERSITY ROAD
8 PEERING BEYOND THE LIGHT BARRIER
9 THE PERSISTENCE OF MEMORY
10 MINUTE MANIPULATIONS
5 THE ULTIMATE CAMOUFLAGE
はいちじ話題になりましたが、ここに選ばれるのは意外でした。
透明人間になれるコートの話ですから。
BREAKTHROUGH OF THE YEAR: The Runners-Up -- 314 (5807): 1850a -- Science
BREAKTHROUGH OF THE YEAR: The Poincare Conjecture--Proved -- Mackenzie 314 (5807): 1848 -- Science
文献整理、論文の執筆にEndnote(参照)というapplicationを以前から使っています。
少し前にEndnoteXにバージョンアップされました。
きのうなぜか頼みもしないのにバージョンアップ用のdiskを送ってもらいました。
さっそくInstallしてみました。
とにかく速い。大満足です。
Neuron -- Knutson et al.
物欲中心か
Patients with hippocampal amnesia cannot imagine new experiences -- Hassabis et al., 10.1073/pnas.0610561104 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
事故などの結果海馬に障害を負った人を”健常人”と比較しました。
海馬への障害は記憶の欠落ばかりか新たな経験への想像力にも欠陥があるというとても興味深い報告です。
歳をとり記憶力が減退していくと同時に想像力が欠如していくと様な現象の基盤にこのような事が関連しているのでしょうか。
Morphological mechanism of the development of pulmonary emphysema in klotho mice -- Sato et al., 10.1073/pnas.0607882104 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
ちょっとキツネにつままれたような気もしないでもないですが、同級生が二人も入った論文なので紹介しておきます。
DSM-IVでは摂食障害は
Anorexia Nervosa
Bulimia Nervosa
eating Disorder Not Otherwise Specified
と
Binge Eating Disorder
に分類されますが有病率がどれくらいか今ひとつ分かっていなかったそうです。
今回の調査で
anorexia nervosa, bulimia nervosa, and binge eating disorderは女性で9%, 1.5%, and 3.5%、男性で.3% .5%, and 2.0%だそうです。
Promotion of sleep by targeting the orexin system in rats, dogs and humans - Nature Medicine
だからといってオレキシンと麻酔に何か関係があるのかな?
A deficit in the ability to form new human memories without sleep - Nature Neuroscience
学習後の睡眠は記憶の定着に有効だという説がありますが、睡眠した後に学習したら効果はどうかという単純な発想の研究です。
学会の紹介をします。
おもしろそうですね。
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第2回 日本分子イメージング学会総会・学術集会のご案内
第2回・日本分子イメージング学会総会・学術集会を下記のごとく開催致します。
現在抄録・事前登録受付中です。多数のご参加を心よりお待ち申し上げます。
日時 2007年6月28日(木)~29日(金)
場所 福井フェニックスプラザ
大会長 藤林靖久
抄録受付締切 3月16日
事前登録締切 5月下旬 予定
演題登録はホームページを用いたオンライン登録です。
概要 米国NIHより国立生物医学イメージング生体工学研究所のディレクター
のPettigrew博士による特別講演を始め、米国・欧州より分子イメージング各分野の
主
導者が集結し、シンポジウムを行います。国内からも、最先端医学とイメージングと
題し、再生医学や腫瘍研究の第一人者による講演が行われます。
特別講演: 「Present status and Future of NIBIB」Dr. Roderic I. Pettigrew,
Director, NIBIB
シンポジウム1:「欧米における分子イメージングの現状と展望」
Dr. Juri G Gelovani, University of Texas M.D. Anderson Cancer
Center
Dr. Timothy J. McCarthy, Director, Global Clinical Technolgy,
Pfizer Inc.
Dr. Hisataka Kobayashi, Chief Staff Scientist, Molecular Imaging
Program/Center for Cancer Research, NIH
Dr. Jean-Luc Coll, Professor and Director, Universite Joseph
Fourier, GRCP-Inst.
シンポジウム2:「最先端医学とイメージング」
岡野 栄之 先生(慶応義塾大学 医学部生理学教室教授)
落谷 孝広 先生(国立がんセンター研究所・がん転移研究室室長)
小林 英司 先生(自治医科大学 実験医学センター センター長)
武田 徹 先生(筑波大学 人間総合科学研究科講師)
詳細:
http://www.molecularimaging.jp/news/2nd_meeting.html
入会・参加申し込み:
http://www.molecularimaging.jp/
学会事務局:〒910-1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
福井大学高エネルギー医学研究センター
Tel: 0776-61-8430 Fax: 0776-61-8170
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MekとTosjというオランダ、アムステルダムの二人の生物学者は、EnzymeX, 4Peaksなどの分子生物学の研究に役立つfree softwareを作成、公開してきました。両方とも結構便利に使わせてもらってきました。
彼らの最新作が"Papers"(参照)と名付けられたアプリケションです。
"iPapers"(参照)という日本人の研究者の作った便利なアプリケションが有るのですが”Papers"はそれをしのぐ便利な環境を提供してくれます。
論文の執筆用にはEndNoteを使っています。集めた論文のdatabaseを論文ごとにEndnoteで作成しています。一つの論文で100扁程度集めて一次的にEndnote fileを作成し最終的には50扁くらいに絞り込んだfileを作りreferenceをそれから作成していきます。Endnoteにはいろんな便利な機能が付いているようですが、そのdataの二次利用は今までしてきませんでした。
しかし日々netをbrowseしていて遭遇する論文は、その後の研究に何らかの形で生かしていきたいと云うことがあります。今までやってきた方法は、とても重要だと思ったらpdfを紙に出力してそこら辺に積んでおくという方法です。論文の山を探せば自分が気になった論文がそこに有るという状況をこれで作ることができますが、机の面積が狭いと論文の山が高くなり時々崩れ大変な状況が生まれてしまします。"papers"を使えば、pdfをほいほいとにかく放り込んでおき、pubmedと連動させて論文の情報をdatabase化し様々なtagまでつけられます(と思う)。残念ながらこのPapersはfreeではなく3000円くらいします。一ヶ月のお試し期間がありますので試用もできます。
MacのOS10.4以上の環境が必要です。Intel Macでも動きます。Window用は現在ありません。
朝から丸一日当直です。
やっぱり働きましたというかまだ来るかも知れません。
さて
asahi.com: 脳内メカニズム解明 写真見て「痛い」 群馬大院教授ら - サイエンス
で紹介されていた論文を読んでみました。
Inner Experience of Pain: Imagination of Pain While Viewing Images Showing Painful Events Forms Subjective Pain Representation in Human Brain -- Ogino et al. 17 (5): 1139 -- Cerebral Cortex
写真のセットを被験者に見せて、痛そうと想像してもらいます(Imagination of Pain)。一方別の怖い写真を見せて、恐怖心をあおります(emotion of fear)。これらとrestの状態のの脳の様子をfMRIで観察したことろ、Imagination of Painでは、insulaとかACC(ant. cigulate cortex)が、emotion of fearではamygdaraとACCの活動の亢進が観察され、実際の侵害刺激なしにImagination of Painだけでpain-related neural networkが特異的に活性化するという報告だと思います。
これをInner Experience of Painと言えるかどうかは、議論の余地が大ありだと思います。
ぼくとしてはちょっと違うだろうと思いますが、"Inner Experience of Pain"というのはこの業界での術語になっていてとくに哲学的な用語では無いのかも知れません。素人なので何とも言えません。
これもおもしろいが
Intrinsic functional architecture in the anaesthetized monkey brain: Abstract : Nature
これはもっと意味深長で良いと思います。
どんどんこういった事が明らかになっていくと思います。
道は一本道
創造的な仕事とはとうてい言えないが、患者を集める必要もあり実際は結構大変そう。
根気とお金のある人がやるのだろうな。
そうなるとicelandをあげてやっているdeCODE Genetics Inc.とかがぜん”有利”ですよね。
神経:学習および記憶の回復はクロマチンの再編成と関連する : Abstract : Nature
ありそうな話ですが、ホントにあると言うことになるとすごいとしか言いようがありません。
TAE(transcatheter arterial embolization; 肝動脈塞栓療法)は肝臓がんに対して、腫瘍を栄養している肝動脈に油性造影剤(リピオドール)と抗癌剤、塞栓物質(ゼルフォーム)を混和したものを注入し、栄養動脈を閉塞することにより、選択的に肝細胞癌を壊死に導く治療法ですが、腫瘍は低栄養と共に低酸素状態に陥ると考えられます。
だったらHIF-1が活性化してもいいのではないかと考えて調べると果たしてそうだったという話です。
結構単純な話だと思いますが、なんか良い話だと思いました。
PLoS Computational Biology - Ten Simple Rules for a Good Poster Presentation
という論文-とはいわんか。essayみたいなもの-が出ています。
良いポスター発表のための10の簡単な法則
ですね。
Rule 1: Define the Purpose
Rule 2: Sell Your Work in Ten Seconds
Rule 3: The Title Is Important
Rule 4: Poster Acceptance Means Nothing
ポスターを出しただけでは不十分であり、学会で認められるためには科学的に立派な発表をして皆に認めてもらう必要がある
Rule 5: Many of the Rules for Writing a Good Paper Apply to Posters, Too
Rule 6: Good Posters Have Unique Features Not Pertinent to Papers
Rule 7: Layout and Format Are Critical
Rule 8: Content Is Important, but Keep It Concise
Rule 9: Posters Should Have Your Personality
ポスター発表は論文と違い分量も少ないのでその分を考慮して対策を講じる必要がある。
ポスターのうち記録に残るのはタイトルと要約くらいなものだが、だからこそ仮説などを通常の論文以上に主張することができるのでこれの特徴を利用しない手はない。
Rule 10: The Impact of a Poster Happens Both During and After the Poster Session
もう学会も終わっちゃったのですが、少なくとも時間内はポスターの前で皆と議論をしようという姿勢を皆が持つことが大切だと思います。
学会も、大きなホールでやるような一種興行みたいなものは、ブロードバンド中継でやってというよりスタジオ撮りで流して、ポスターとか一般の演題とかそういったものにチカラを苛鱈どうかと思いますが、既得権益を崩すのはむずかしいのか..
{alpha}-Klotho as a Regulator of Calcium Homeostasis -- Imura et al. 316 (5831): 1615 -- Science
ついに出ましたね。
それにしてもall star castで臨んだ論文だな。
おお、新聞にも出てるぞ
体内カルシウム:濃度調節のたんぱく質解明 京大チーム−科学:MSN毎日インタラクティブ
さてさっきScienceを読んでいたら面白い論文にぶつかりました。
PSYCHOLOGY: Birth Order and Intelligence -- Sulloway 316 (5832): 1711 -- Science
ついつい全部読んでしまいました。
ようするに兄弟で較べると第一子が一番I.Q.が高いというような調査結果があるそうなのですが、その理由をああでも無いこうでもないと論じている訳です。
はじめの論文は、理由を生物学的というより家族内力学において説明できると主張しています。ーほんとはこれだけでなくもっと驚くデータが示されているのですが、眠いのでこれ以上書く訳にはいきません。自分で読んでくださいー
へーっと思ってNew York Timesを読んでいるとこんな記事を見つけました。
Research Finds Firstborns Gain the Higher I.Q. - New York Times
この論文の紹介記事です。
最後の方に
Firstborns have won more Nobel Prizes in science than younger siblings, but often by advancing current understanding, rather than overturning it.
世の中で第一子の数が一番多いのだから,そこらへんはどうなっているのだというツッコミは措いておくとして、なかなかうまいまとめ方だと思います。
次男は独創性に富む!?
科学関係のpodcastですが、多くの雑誌が配信を行っています。
Nature, Scienceなどの一般誌やNEJM, JAMA, Lancetのような臨床誌も配信しています。
雑誌に眼を通している人には、podcastを購読する意味はあまりないですが、英語の勉強もあるのでJAMA, Nature, NEJMからのものは購読して電車の中で聴いています。
ituneを使ってiPODに落とし込んでいますが、購読の登録はitune storeから行います。
昨日、podcastを物色していたら面白い番組を見つけました。
インターネット科学情報番組・ヴォイニッチの科学書
です。
毎週配信されて一回20分くらいの科学情報番組です。
例えば Chapter-155は"1000mg 配合されているアレ"ということでタウリンが取り上げられていました。
とてもわかりやいのですが結構突っ込んだ内容になっていて楽しめます。
Linnaeus and taxonomy in Japan : Article : Nature
天皇の講演の抄録が"Nature"に載っています。
天皇についての論文でなく天皇が著者の論文です。
百式で紹介されていました。
論文を投稿してフィードバックを受けられる『Scriptovia』 | 100SHIKI.COM
論文を書いて雑誌に載ってもフィードバックがあることはそう多くありません。
引用される回数が多ければ、それなりの反響があったということは判りますが、「論理があまい」とか「データが汚い」などなど,特に批判的なコメントをもらうことはそう多くありません。学会にでかければ,コメントはもらえますがそれでも面と向かって批判的なコメントをくれる人はそう多くありません。
なのでScriptoviaのようなシステムがホントに動いているとすればすばらしいですね。
web siteで論文へのコメントを登録できるものがすでにあります。今後はそういった方向が重要になっていくかもしれません。
Journal of Anesthesiaもそんな生き残り方もあると思いますけど。よけいなお世話か、ははは。
一号あたりの掲載論文を増やすより月刊誌化する方が先だろうと思います。がんばってください。
プラシボ効果というのがあります。
どういった脳内過程でプラシボ効果が生み出されるのか,またプラシボ効果が成立する人としない人ではどこが異なるのかについての研究。
New York Timesからです。
これはなかなか衝撃的な記事だと思います。
Nice Rats, Nasty Rats: Maybe It's All in the Genes - New York Times
シベリアのノボシビルスの研究所Institute of Cytology and Geneticsで1959年から継続している研究の紹介です。
1959年以来ラットを交配させてきた結果として、一つはnice rat、もう一つはNasty ratの系統を作り出す事に成功したという記事です。ヒトが入ってくるとかわいがってもらおうと近寄ってくるラットと人に対して攻撃を仕掛けてくる獰猛なラットができたという訳です。
ラットの他にシルバーフォックス、カワウソ、ミンクなどもniceとnastyの二系統作り出す事に成功しているようです。
Fox Behavior
でビデオを見ることができます。
1959年から現在まで50年程度ですがラットの世代からすれば結構な世代数です。ヒトでも同じ事ができるとすれば怖い話だと思います。
PLoS ONE: A Virtual Reprise of the Stanley Milgram Obedience Experiments
PLos ONEから(しつこくfollowしていますこの雑誌は)
スタンレー・ミルグラムが行った権威への服従心理実験を"virtual world”内で行ったという報告。
要するに"Second Life"で心理実験をやったというようなことなのですよね。
PLoS ONE: A Novel Role for Connexin Hemichannel in Oxidative Stress and Smoking-Induced Cell Injury
PLoS Oneから
喫煙がischemia, atherosclerosis やneurodegenerative disorderなどを含む病的な状態を作り出す原因の一つであるという説がありさまざまな学者がそのメカニズムの研究をしています。
その中に喫煙が酸化ストレスを細胞に負荷することにより病的変化への引き金が引かれるという学説があります。
この論文は、喫煙がいかにして細胞にとっての酸化ストレスたり得るのかの分子機構の一つを報告しています。
タバコの抽出物とくに過酸化水素がヘミチャネルを開いて細胞外の酸化ストレスを惹起する分子が細胞内に流入し細胞死に至る経路を明らかにしたと主張しています。
なんかこれは面白そうです。いろんな実験が考えられますね。
Archives of Internal Medicineから
GenIMS(Genetic and Inflammatory Markers of Sepsis) studyからの報告です。
bodyhacking::blog - paper of the week#32
で要約しておきましたが、とても重要な論文なので自分で読むことをおすすめします。
幽体離脱と訳すとおどろおどろしいのですがいわゆるout-of-body experienceというのは臨死体験とセットとなっている例のやつです。
これは何も臨死とならなくとも実験的に簡単に誘導することのできるのだそうです。
一種の錯覚という訳ですが、これが臨死体験の一つや幽体離脱と一緒の現象かどうかはわかりません。
PSYCHOLOGY: Out-of-Body Experiences Enter the Laboratory -- Miller 317 (5841): 1020a -- Science
The Experimental Induction of Out-of-Body Experiences -- Ehrsson 317 (5841): 1048 -- Science
科学的な発見は三つのカテゴリーに分類できるという話です。
三つとは
charge
challenge
chance
の三つで頭の部分をとってCha-Cha-Cha theoryという訳です。
charge discoveries
誰にとっても明確なことなのにその問題を解く方法が明瞭でないような問題を解決する試み、ということになります。
例としてあげてあるのが、ニュートンによる万有引力の発見です。天体の運動を説明する方法の開発という解釈です。
その他には子が親に似るのはなぜかという問題の解決としてメンデルは遺伝法則を発見したとも主張しています。
解釈としてよく解らないのはブラウンとゴールドシュタインのコレステロール代謝にまつわる発見が心疾患の予防という観点からこのグループに分類されていることです。
このchargeの訳も難しいと思います。break-throughというような意味合いなら、例えば”突破的発見”と訳してもいいのかもしれません。
challenge discoveries
アインシュタインの相対性理論の発見、ボーアの量子理論、ワトソン・クリックの二重らせんの提唱が例としてあげてあります。その時点での科学理論で説明のつかない事実や概念を説明するあらたな概念の提唱などが該当します。
chance discovories
例の”用意された心”に訪れるセレンディピティーによる発見です。
フレミングによるペニシリンの発見などが例としてあげてあります。
確かに偉大な科学の業績をこのように分析すると面白いと思いますが、結局はある発見があったとしたらこれらの三要素はある一定配合比で含まれるのだと思います。
全身麻酔の機序の解明などは、成功した暁にはa great charge discoveryになるのでしょうか。
A common variant of : : HMGA2: : is associated with adult and childhood height in the general population : Abstract : Nature Genetics
人の背の高さを司る遺伝子が見つかったということなのでしょうか、やはりこれは。
Thomson Scientific Predicts Nobel Laureates - Thomson Scientific
今年のノーベル賞の予想が出てました。
医学生理学賞は
分子シャペロンの研究とTGF-beta研究の一騎打ち
どちらといわれれば個人的には分子シャペロンに一票
PLoS ONE: Neuronal Conduction of Excitation without Action Potentials Based on Ceramide Production
神経細胞の細胞膜のlipid raftのセラミドから細胞内にシグナルが伝わりCa2+-nNOS-cGMPのカスケードで神経繊維上を興奮性が伝わっていくという報告
The Lasker Foundation | Awards | This Year's Winners
今年度のLasker賞が決まったようです。
樹状細胞の発見
心臓の人工弁の開発
AIDS、生物兵器防衛プログラムの構築
の業績に対して4人の科学者に決定
非透過性ナトリウムチャネル遮断薬のTRPV1を介した進入による侵害受容器の抑制 : Abstract : Nature
うかつにも今日まで知らなかったのですが、雑誌Natureにとても面白い論文が掲載されています。lidocaine分子を修飾して電荷を帯びさせてQX-314という名前の化合物をつくるとこの物質はTRV-1 channelをTRV-1 ligand依存的にこのchannelを通り細胞内に到達してNaチャネルをブロックできるようになるそうです。つまりTRV-1 チャネルを発現していない細胞、またTRV-1のアゴニストの非存在下では局麻薬としての作用を発現しない形の局麻薬だできたというわけです。
機械刺激と熱による刺激はブロックするが運動と触覚は残るのだそうです。
これは頭がいいですね。
[追記]
NIHからのpress release
Treatment Blocks Pain Without Disrupting Other Functions, October 3, 2007
News Release - National Institutes of Health (NIH)
Life with Oxygen -- Semenza 318 (5847): 62 -- Science
Semenza氏による総説
Clinton Says She Would Shield Science From Politics - New York Times
合衆国大統領をめざし走っているHRCの科学政策への考えかた。
科学の問題は政治から切り離して考えなければならないということだそうです。
ES細胞を用いた技術も一定の倫理的な枠組みの中では許されるとしています。
Bush大統領の推進する月、火星計画は重要と思うが他に優先して解決する問題があるともしています。
Journal of Clinical Investigation -- Valsartan lowers brain β-amyloid protein levels and improves spatial learning in a mouse model of Alzheimer disease
ValsartanだけでなくPropranolol, Carvedilol, Losartan, Nicardipine, Amiloride, Hydralazine でもいいらしい
Circulationから。
ブルガダ症候群は、ブルガダ型心電図(右側胸部誘導心電図にて右脚ブロック様の心電図波形と特徴的なST上昇)を伴う特発性心室細動のことを言います。
今までに、ナトリウム・チャンネル(SCN5A)のαサブユニットをコードしている遺伝子の変異に原因がある例が報告されてきましたが、この遺伝子変異では説明のできない症例がありました。
今回は、これとは別の遺伝子ですが、ナトリウム・チャンネルのαサブユニットの膜への輸送にかかわる遺伝子の変異の報告のようです。重要な点は、この変異が、すべての症例で見いだされたという事だろうと思います。
h indexという指数があります。(参照)
以前に紹介した事があります。(hypoxia research::blog: h-index)
PNASにh indexがその研究者が将来どれくらいの活躍をするかーつまりどれくらいの論文をどれくらい産生することができるかーを予想できる指標になるのではないかという論文が出ています。
これってGoogle Scholarを使うと結構簡単に調べる事ができます。
ぼくもけっこういい値になってきてました。
Ketamine-Induced Loss of Phenotype of Fast-Spiking Interneurons Is Mediated by NADPH-Oxidase -- Behrens et al. 318 (5856): 1645 -- Science
麻酔薬のケタミンがニューロンに作用するとNADPH oxidaseに依存した活性酸素の発生を促し、脳内の抑制性インターニュロンの機能不全を促し、特に長期連用では精神状態の変容をもたらす可能性を示唆した報告です。
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