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2005年11月30日

これ凄い

Concentration dynamics of nitric oxide in rat hippocampal subregions evoked by stimulation of the NMDA glutamate receptor -- Ledo et al. 102 (48): 17483 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
これ凄い。


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2005年11月29日

ILCOR2005

Circulation -- 2005 International Consensus on Cardiopulmonary Resuscitation (CPR) and Emergency Cardiovascular Care (ECC) Science With Treatment Recommendations
でてます。
BLSとACLSの所は読みました。2000年と記述仕方が変わっているので比較が直接には出来にくいですがより丁寧になっているとおもいます。
専門の方がいろんなところで発言してくれると思います。

Conflict of Interest Management Before, During, and After the 2005 International Consensus Conference on Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care Science With Treatment Recommendations -- Billi et al. 112 (22 Supplement): III-131 -- Circulation
を先ず読むと変更点というか議論の焦点がわかりやすいと思います。

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2005年11月27日

BK channelの酸素分圧依存性調節

A cysteine-rich motif confers hypoxia sensitivity to mammalian large conductance voltage- and Ca-activated K (BK) channel {alpha}-subunits -- McCartney et al., 10.1073/pnas.0505270102 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
要チェック論文です

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日本もやっているようです

Deep Impactほど派手ではないけれど日本もやっているようですね。
小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」
無事、地球に戻ってきてもらいたいものです。
ちょっとトラブル発生しているみたいですから
Japanese Space Probe May Be in Trouble - New York Times


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責任

内田樹さんという人がいて本業は神戸女学院の先生なのですが、ここ二三年出版業界では引っ張りだこのライターとなっておられます。
雑誌の連載、単発の小論文の他に、本も凄いペースで出ています。
blogをやっていてこれがまたタメになります。こんなのをタダで読ませて良いのかと思うほどです。
最近
内田樹の研究室: 「責任を取る」という生き方
というエントリーがあり医療にたずさわる者にとって切実な問題提起があると思ったので紹介しておきます。

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2005年11月26日

dorfin therapy

Randomised controlled trial of animal facilitated therapy with dolphins in the treatment of depression -- Antonioli and Reveley 331 (7527): 1231 -- BMJ
といわれてもイルカを水槽に飼っておく訳にはいかんしね。
やっぱりPARO[パロ]人の心を豊かにするメンタルコミットロボット


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2005年11月23日

Ether Day/エーテル・デイ

Ether Day: The Strange Tale of America's Greatest Medical Discovery and the Haunted Men Who Made It
という本がありますが、翻訳があることを今日知りました。

エーテル・デイ―麻酔法発明の日
値段も安いしこっちでもいいかも。

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Rain man

米国にいたときの生活はまったく健康的なものでした。
朝6時には起床し6時半には研究室に向かう。毎週木曜日は麻酔科のground roundに参加する以外は7時には実験開始です。
お昼に一時間休み4時には実験お終いで帰宅。サイクリングに出かけたりする以外は、論文の執筆にかかり7時くらいまで作業。
その後夕ご飯を食べて後はTVで映画を観みたり本を読んだり。まるで村上春樹のような生活です。

Cableで映画は毎日やられているのですが観たいものを毎日やっているわけではありません。同じ映画がなんどもなんども繰り返し上映されるものもあるわけですが最も繰り返し放映されていたのはRain manだと思います。
レインマン
良い映画だと思いますがそんなに繰り返し放送されるような映画かとおもいましたがつられて何度も観ている内にホントに良い映画だと思えてきました。何度もTVでやるのでDVDとか買って帰国しなかったのですが、少し前にこの映画がなんと1000円を斬る値段で売られているのを発見してDVDを買いました。やっぱりよい映画だと思います。

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2005年11月22日

着床前遺伝子診断

日本では今だに議論の最中の受精卵の着床前遺伝子診断ですがNYTではかなり好意てきにあつかわれています。
Screening for Abnormal Embryos Offers Couples Hope After Heartbreak - New York Times

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どっちがすごいか

NewtonとEinsteinどっちが凄いかの投票を行っています。
結果は明日発表だそうです。
投票窓口はここ。
Welcome to the Royal Society

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2005年11月19日

DVD二枚

どこまで調べてもその奥があるから、研究には”きり”というものがない。が勝手に節目をつくっていろんなことをする。

今日はひさびさにDVDを観た。
ショーシャンクの空に
めぐりあう時間たち
ぼくの持っているのは英語版なのですが、日本語でもどちらでも大きな差はないと思います。
”ショーシャンクの空に”は原題は”The Shawshank Redemption"
"めぐりあう時間たち”は原題は”The hours"

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業務連絡

アメリカからのfaxがようやく昨晩遅く届きさきほど作業終了です。
皆さんにももうすぐ送付します。
月曜日には出しちゃいたいと思います。

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2005年11月18日

タミフル

Tamiflu Pediatric Adverse Events: Questions and Answers
タミフルの副作用どうして日本であのように集中しているか考察しているセクションがあります。
Why are many of the adverse events being reported from Japan?
不思議ですよね。

投稿者 hif1 : 22:40 | コメント (0) | トラックバック

2005年11月17日

オリオン座

昨日は満月だったのでしょうか?
家に帰るとき南東の空にオリオン座がありました。(0:00ごろ)
空を見上げるような余裕が今まで無かったのだと思いますが今年はじめてidentifyしたことになります。
もう冬ですね。

投稿者 hif1 : 10:58 | コメント (0) | トラックバック

2005年11月16日

結局今年も

迷った末結局今年も買った。
ほぼ日手帳
今回はsoftcoverのやつ。
LOFTでまだ売ってました。
いろんな事を書き込めるのであのスペースがちょうど良いです。
一日一ページでいて分厚くならないことも良い。


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2005年11月15日

そこここに

そこら中に、立ってますね。
こんな場所にいくらなんでもという場所にも。
よく考えたらこことは1km離れていないわけだし当然か。

こことか見物するんでしょうか。ここなら完全に一般人shutoutしてもわからんしね。余所は今の季節やっぱり問題起こりますよね。

New York Timesかれのアジア4カ国訪問について報道しています。
どうも日本は中国、韓国訪問のために鋭気を養うためのようなもののようです。小泉のKの字も出てきてないです。


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Journal of Anesthesiaから4題+alpha

最新のJournal of Anesthesiaから4題
Postoperative myasthenic crisis successfully treated with immunoadsorption therapy

Airway obstruction involving a laryngeal mask airway during arthroscopic shoulder surgery

Methemoglobinemia induced by automobile exhaust fumes

以上三つ、症例報告の価値があると思いました。
特に二番目怖いですね。
ぼくも肩関節鏡の麻酔をLMAでしますがうちは座位です。少しはこういったことが起こりにくいのでしょうかあまり関係ないか。
Insulin secretion and glucose utilization are impaired under general anesthesia with sevoflurane as well as isoflurane in a concentration-independent manner
これには感心しました。とても良くできた論文だと思います。いったら悪いですがJAにはもったいない。

Isoflurane-induced myocardial preconditioning is dependent on phosphatidylinositol-3-kinase/Akt signalling -- Raphael et al. 95 (6): 756 -- British Journal of Anaesthesia
それに引き換えこれは問題だろう。
どうしてこういった論文を掲載するのだろうか。多分査読者の理解不足だろう。情けないですよ。


[追記]
ここの論文へのlinkがうまく行ってないようです。すみません。
最新号って今日送られてきた奴ではないですよ。on-lineで読める最新号です。

投稿者 hif1 : 20:28 | コメント (0) | トラックバック

強引すぎる

Signal Pathway of Hypoxia-Inducible Factor-1{alpha} Phosphorylation and its Interaction with von Hippel-Lindau Tumor Suppressor Protein During Ischemia in MiaPaCa-2 Pancreatic Cancer Cells -- Kwon et al. 11 (21): 7607 -- Clinical Cancer Research
かなり強引な論理展開。
0.1%O2条件でJNKの活性化が起こるといっているがこれが再酸素の影響で無いことはこの実験のやり方でどう否定するのだろうか。
NF-kBなども低酸素で活性化を受けるという報告は多いが実はharvestの時の再酸素化時での活性化である場合も多い。JNKやp38などのstress-inducedのMAPKの場合ここをしっかり押さえないとその後の議論が出来ないと思う。
ここが崩れたらこの論文に何か意味があるのか?

大体この人、plasmidもらっておいてそれっきりだしね。


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2005年11月14日

すごいの一言

Iris movement mediates vascular apoptosis during rat pupillary membrane regression -- Morizane et al., 10.1152/ajpregu.00602.2005 -- AJP - Regulatory, Integrative and Comparative Physiology
凄くおもしろい。

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2005年11月13日

今日も当直

今日も朝から当直です。
朝のうち京都は良い天気で部屋から比叡山が非常にきれいに見えていましたがお昼頃にはくもりはじめて現在も変化なしです。部屋からはしっかり確認できませんが西の方から光が差しているようで雲が色づいています。
いつもならこのくらいの時間にPHSが鳴って緊急手術なのですが今日はどうなのでしょうか。風邪も何とかタイレノールをのんでいれば頭痛などない状態まで回復してきました。

新研修制度が導入されて来年は初期研修を終わった先生方が後期研修に入るわけですが結局麻酔科を専攻する人の数は従来と比較して増えたのでしょうか減ったのでしょうかなにか把握する方法はないのでしょうか?  初期研修の時のような地域による偏在などあるのでしょうか?  

[追記]
やっぱり緊急手術ありました。
今3時10分前です。
明日も当然仕事なのでもう寝ます。

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本二冊

面識のある先生方の本二冊

知らないと危ない麻酔の話

麻酔科臨床の書

一番目は、一般の人向け。
わかりやすい。詳しすぎもなく簡略過ぎもない。患者さんに薦める一冊として最適。医療関係者が読んでもこういう風に患者さんに話せばいいかもに関してのヒントが得られると思います。
二番目は医師向け。看護師さんの範囲は少し超えているか。とくに研修医向けというわけではないと思います。誰が読んでも得るものがあると思います。

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2005年11月12日

test

いったんmovable typeをver.3.2に変えたのですが新規の投稿ができなくなり元に戻しました。
このエントリーもうまく投稿できるかどうか..

投稿者 hif1 : 23:26 | コメント (0) | トラックバック

どうして医者だけ

NIKKEI NET いきいき健康 医師の氏名、ネットで検索可能に・厚労省方針
どうして医者だけこんな仕打ちにあうのでしょうか。
すべての警察官とかそのレベルからはじめてください。

投稿者 hif1 : 19:09 | コメント (0) | トラックバック

要検討

The Glycolytic Enzymes, Glyceraldehyde-3-phosphate Dehydrogenase, Triose-phosphate Isomerase, and Pyruvate Kinase Are Components of the KATP Channel Macromolecular Complex and Regulate Its Function -- Dhar-Chowdhury et al. 280 (46): 38464 -- Journal of Biological Chemistry
これは要検討論文です。

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2005年11月10日

とうとう電池切れ

風邪を引いたようです。
冷静に考えると2005年になってはじめてでないかという気がしています。
11月でとうとう電池切れです。
とにかく暖かくして寝たいのですが布団が薄くて明け方は寒いんですよね..

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ありえない

MSN-Mainichi INTERACTIVE 理系白書’05:第3部 流動化の時代/2 教授も「必死」の任期制
マッシーの頸が飛ぶなどありえないよ。
そんなことが起これば日本の生命科学系の教授の99%は職をうしなうとことになると思いますけど。
大新聞はもっとリアルな現場を伝えて欲しいものです。
つまりホントに職を失った人を一人でも登場させて欲しい。

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酸素分圧感知に関する総説

NEJM -- Acute Oxygen-Sensing Mechanisms
とてもよい総説。
主にイオンチャネルの酸素分圧の変化による調節について書かれています。

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2005年11月08日

h indexで科学者を評価する

An index to quantify an individual's scientific research output -- Hirsch, 10.1073/pnas.0507655102 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
ある科学者を評価する方法に絶対的なものはない。
ノーベル賞をもらうような人が”すごい”科学者だということはわかってもその他の人の評価はなかなか難しい。論文の数もさることながら質も重要である。
この論文の著者はh indexというのを用いて科学者を評価することを試みているようです。(ようですというのはぼくがこの論文を完全に理解できないからです)
なんか難しい式でh indexを計算してそれで評価したらどうかというわけです。
もう少しキチンと読んでみます。

投稿者 hif1 : 18:58 | コメント (0) | トラックバック

全身麻酔下の術中覚醒

Practice Advisory for Intraoperative Awareness and Brain Function Monitoring
ASAから出てました。
一応決定版

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NF-kBは20年目

Keystone Symposia | Scientific Conferences on Biomedical and Life Science Topics: NF-kappaB: 20 Years on the Road from Biochemistry to Pathology
こんなのがBanff Springであるようです。行きたいね。でも無理。
Baeuerle氏の名前は無いようです。少し寂しい。
HIF-1の場合いつをもってカウントを始めるかが少し難しいですが、一応1995年のcDNA cloningとすると今年で10年です。最初の5年は全体の論文数もすくなかったのがNF-kBと異なることか。
偉大な発見も創始者が誰かわからなくなるくらいに一般化しないと一人前にならないのでしょうか。


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食べているときは痛くない

Sensory suppression during feeding -- Foo and Mason, 10.1073/pnas.0506226102 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
スポーツをしているときとか何かに夢中になっているときは少々の擦り傷、切り傷の痛みを感じないときがあります。機序は様々だと思いますが脳内オピオイドの寄与しています。
この研究は食べているときは痛くないという話です。
脳幹にpain-modulatory neuronsがあり下降系の痛み抑制を担っているそうなのですがここが痛みとは無関係な体性感覚刺激でon-offされて結果として食べているときは痛くないという状態が生じるのだそうです。
こういった経路をもっと応用できると良いですね。


投稿者 hif1 : 08:59 | コメント (0) | トラックバック

笑いのセンスの性差

Sex differences in brain activation elicited by humor -- Azim et al., 10.1073/pnas.0408456102 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
笑いのセンスの性差ってことでしょうか?

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2005年11月07日

睡眠の必要性の遺伝支配

A functional genetic variation of adenosine deaminase affects the duration and intensity of deep sleep in humans -- Re´tey et al. 102 (43): 15676 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
睡眠がどれくらい必要かはadenosine deaminaseでかなりコントロールされているというお話し。
睡眠時に現れる5Hz以下の律動性の発振は”a sign of synaptic plasticity occurring during sleep”でこの頻度がadenosine deaminase遺伝子多型と関係があるという論文。


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2005年11月05日

雑誌の記事から

本当に久々に図書館に行ってきました。
読みたい本を借りることができ大満足。

雑誌のまとめ読みができこれまた大満足。

充実していたのは岩波書店の”世界”11月号。
特集は
特 集 総理専制政治とどう対決するか
どの論文も非常にタメになります。
それにしてもどうして皆自分から奪っていくような政策を掲げている政党に総選挙で投票したのでしょうか。いまだに謎です。

さらに出色は
”脳科学は教育を変えるか”
という座談です。
伊藤正男/榊原洋一/柳沢正史/河原ノリエの四氏の討論なのですがやはりというか一番歯切れがよいのは柳沢先生です。
内容は


いま、脳科学がブームである。学習概念を「脳が外界からの刺激によって神経回路を構築する過程」ととらえ、脳科学からの知見を教育に生かそうとする動きが出てきている。たとえば、「音読」や「百ます計算」が巷をにぎわしているが、脳科学の立場からはこれをどう評価すべきか。
 「脳科学と教育」というテーマを立てたとき、脳科学の現状では何がどこまでわかっていてどこまでわかっていないのか、脳科学が教育に貢献している分野(学習障害の問題など)においてどのような研究が進められているのか、という点について、まずきちんとおさえておくことが必須のはずである。そのうえで、ハードサイエンスと「似非科学」を見分け、脳科学を教育に生かすための「サイエンティフィック・リテラシー」を社会に根付かせるために、脳科学者にはどのような貢献ができるのかを考えなければならない。

こんな感じ。

とにかく「似非科学」が多すぎますよね。旧国立大学の教授が税金でサポートされた研究をもとに後は空想を展開して万病に効く物質や”頭が良くなる方法”などを見いだし企業と結託して商売を展開している様は醜悪でさえあります。これが産学協同とかトランスレーショナルリサーチだとかいって推進されているのも腹立たしい。
論文はウソなら引用されなくなったり単純に無視されたりして自然に淘汰されていきますが、虚偽の研究に基づいて行われる臨床治験などやもっと規制の緩い特定食品などは、直接に患者や被験者、消費者の生命の危機につながる場合もあります。
ちょっと前に紹介した”ストレスセンサー”の話も自殺予防に役に立つとは専門家はだれも思わないでしょうが堂々と記事として出ている。新聞記者がバカか何かの理由でこういう記事を書くことを強要されているとしか思えませんね。
hypoxia research::blog: "ストレス:だ液で測る装置開発"


科学者は真理の追究という自らの責務に対してもっと忠実であるべきだという思いを強くしました。

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2005年11月04日

一万人のポスドクが漂っている?

今日(というかもう昨日だ)もこの前の日曜日に続き朝から当直でした。天気も悪く雨も降ったようですが手術室にいたら全然気づきませんでした。

手術室内の控え室に新聞があり読んでたら
MSN-Mainichi INTERACTIVE 理系白書’05:第3部 流動化の時代/1 漂う“ポスドク”1万人
の記事に遭遇。
最近結構(一部で)話題になっているネタですね。


ポスドクを多く採用している日本学術振興会と理化学研究所は、03年度に任期を終えたポスドクについて、その後の進路を調べた。終了直後、常勤の職に就ける人は3割前後で、再び任期付きの職や非常勤職を渡り歩く人が多かった(グラフ2)。

とかありましたが、ぼくの職も実は任期が付いていて(多分5年)常勤ではあるがいたいだけいられるわけではありません。こういった職はどんどん増えていますよ。以前の職場でも7年の期限がついていました。
ぼくは幸か不幸か日本でもアメリカでもポスドクというものになったことがないし就職で困ったこともないので何とも言えないのですが、やっぱり職が見つかったらえり好みしないというのも大切ではないかと思っています。えり好みしないから職に困らなかったのだと思っています。

同じ記事で
小林信一・筑波大大学研究センター教授曰く


学位をどんどん出してきた大学院は、一度反省すべきです。博士自身も、研究だけでなく周辺の仕事まで視野を広げてキャリアを考えてほしい

”周辺の仕事”ってなにかと思いますが、博士号を持っていても研究職に就く必要は必ずしも無いわけです。逆に、高学歴、つまり博士号をもっていても、高い収入が保証されるわけでなく”学校の先生”より低い収入でがんばる必要もあると思います”夢”のためには。
世間では例えばソニーは二万人削減、公務員も5年間で2万人以上を純減してその間に事務・事業の整理・合理化を進め、最終的に06年度から10年間で8.1万人を純減させる計画なのだからそれとポスドクに政府の支援の元に雇用を確保するというのはどういう整合性があるのかよく解らないといえば解らないね。

まとめて昨日の毎日新聞も読みましたが
MSN-Mainichi INTERACTIVE 発信箱:足の裏の飯粒
こんなこと書いている記者がいます。
博士号は得するとかそのためにとるのではなく研究者としてやっていくための最低限のpassportだから研究を続けるためには取る必要があるのだと思います。なので研究するつもりが無ければとる必要というか取って特をすることは無いと思いますが、何か達成できたという証にしはなるわけで、大学院”全入”時代の今となっては取るなら立派に取れということになるのではないのでしょうか。

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2005年11月03日

remote ischemic preconditioning

The remote ischemic preconditioning stimulus modifies gene expression in mouse myocardium -- Konstantinov et al. 130 (5): 1326 -- The Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery
人でも証明されたら革命的!?
どういった機序なのか興味があります。コロンブスの卵だね。


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"ストレス:だ液で測る装置開発"

MSN-Mainichi INTERACTIVE 科学:ストレス:だ液で測る装置開発 自殺予防にも効果か
名刺大まで小さくなりましたか。
ところでTRX計測はどうなったんでしょうか?


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”A New Notch in the HIF Belt"

Developmental Cell -- Gustafsson et al.
やっぱり出た。
ESを低酸素に保ち分化を抑制するという話のメカニズムの研究は重要だと思っていましたが、この論文はそういった問題への一つの回答です。

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2005年11月02日

総説でました

ぼくの総説がpublishされました。
Regulation of hypoxia-inducible factor 1 by prolyl and asparaginyl hydroxylases.

Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume 338, Issue 1, Pages 1-686 (9 December 2005)
Celebrating 50 Years of Oxygenases
Edited by Osamu Hayaishi, Minor J. Coon, Ronald W. Estabrook, Lawrence Que and Shozo Yamamoto
の中の一つの総説です。

Abstract
Hypoxia-inducible factor 1 (HIF-1) functions as a master regulator of oxygen homeostasis by mediating a wide range of cellular and systemic adaptive physiological responses to reduced oxygen availability. In this review, we will summarize recent progress in elucidating the molecular mechanisms of HIF-1 activation, focusing on the role of oxygen-dependent prolyl and asparaginyl hydroxylases in hypoxia signal transduction.

Keywords: Hypoxia-inducible factor 1; Hypoxia; Hydroxylation; Transcriptional regulation; Dioxygenase; Oxygen sensing

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2005年11月01日

”転職先で教えてくれない3つのこと"

レジデント初期研修用資料: 転職先で教えてくれない3つのこと
いつもうまいこというなとおもっていますが特に今日はいい。

誰だって、自分を大きく見せたい。 自分の得意なことというのは、本当に自分ならではなのか。もっと優秀な奴がいたのに、 その人の得意分野を偉そうに語ってみせても「かわいそうな人」としか思われない。 得意というのは、単なる一人よがりになっていないか。昔よくやってしまったのが、 「得意」と公言していた分野で質問を受けて、「臨床的には…」と経験論以外の解説ができなかったこと。 10年にも満たない若いやつの「経験」なんて、単なる笑い話のダシにしかならない。 知っていることと、教えられることとの間には非常な隔たりがあったりする。 「得意」と公言するには、権威になれなければ意味が無い。 特に、得意分野が元からいたスタッフとかち合っていたときには厄介だ。
ここら辺が一番おもしろかった。

投稿者 hif1 : 20:21 | コメント (0) | トラックバック

”予想脳”

エントリーで紹介します。
ここ半年に読んだ科学ものの本の中で一番タメになりました
こういったアプローチはとても新鮮でした。fMRIとかを使って何かをするとどこそこの血流が増えるとかそういったアプローチはどうも趣味に合わんと言うかそういった感じがしていましたので。

一緒に買った
四国はどこまで入れ換え可能か
もよい。

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気圧と肺塞栓の頻度

Barometric Pressure and the Incidence of Pulmonary Embolism -- Meral et al. 128 (4): 2190 -- Chest
気圧と疾患の発生頻度にはいろいろな説が俗説を含めてありますが、この論文では肺塞栓の頻度との関連を”科学的に”追究しています。
気圧が低い春に肺梗塞が多いという結論です。特別に気圧が下がっている日に多発するとかそういった研究では無いようです。


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