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2006年02月12日

"ウェブ進化論"

今日も朝から当直でした。登院と同時に緊急手術がはじまりまた困難な一日が始まると覚悟したのですが、午前中で終了。
論文の投稿を含んだ結構いろんな仕事ができほぼ満足。
明日の朝まで寝られるかどうかが今週の運勢の占いとなるかも。

さて
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
を読んでみました。

医学はもとより医療の世界でも”権威”というものが幅を利かせています。"evidence"だって一つの権威です。
Googleなどが再編をリードするウェブ社会では、権威が否定されることなく乗り越られようとしているようです。
Google Corporate Information: Our Philosophy
でgoogleが唱える哲学は実は医療にも十分通用することばかりでなのです。
今回、googleの哲学をはじめて読んで感心しました。
これからはぼくの研究室もこれでいこうと決意した程です。

ロングテール 現象を知りませんでした。
研究を評価する場合、ハリーポッター、セカチュウのような論文が良いとされていてロングテールを形成するような論文をいくつも書くより価値のあることだと思われています。
昨年、世界中で起こった”捏造”騒動で、日本でも従来型の研究の評価システム-というか研究の評価の一種のアウトソーシング-は変わっていくのでしょうか。この世界は、専門家の相互評価がもう少しましになればもっと展望が開けるのになぼくにも.. 積もった塵を評価してくれる仕組みが出てくると良いと思います。

もう一点興味を持ったことは、米国ではブログは実名で書く人が多く比較して日本人は匿名で書く場合が多いという指摘です。
確かにこれは言えているな。ぼくのブログも履歴書へのlinkがあるからぼくの実体を知ることは簡単なのですが、それでも書いている時は一種匿名的な気分だということが自分にもあります。知り合いが読んでも感想などを話してくれたりすることは少ない。相手も”匿名”性を尊重してくれているのかも知れません。たまに心配した友人がmailをくれることはありますけど。

最期に将棋の羽生さんの「高速道路」論。(内容はCNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞で紹介されています。)
この理論、実は今日の読売新聞の一面下のコラムでも取り上げられていました。実際に読んでみると解ると思いますが、大新聞の編集員ほどのんきな商売はないという感想を持ちます。

とにかくこの本が740円で買えるのだから凄いと思います。

投稿者 hif1 : 2006年02月12日 23:52

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