イヴァン・イリイチの"シャドウ・ワーク”が岩波書店から再出版されました。
大学に入学した年に読んでづっと手元に持っていたのですが両親の家に送り返してしまい今回新たに買いました。
イリイチの作った様々な造語の解説書のような本です。
シャドウ・エコノミー
シャドウ・ワーク
コモンズ
に加えて
「ヴァナキュラー」
「コンヴィヴィアル」
というような言葉に関して知ることができます。
イリイチは学校、医療などを特に取り上げ学校化によって学ぶことを忘れた社会、医療化によって自分で癒すことを忘れた社会などのような非自立化した社会が世の中を覆ってきているという分析を展開しています。
ウエストサイズがある数値より大きいと云うだけである症候群に分類され”治療’をする必要がある、また唾液中のある物質の濃度を測定されある数値より高いと云うだけでストレスを受けていると診断するとされる社会はどこかおかしいとは皆さんも感じるのではないのでしょうか。
イリイチは30年もまえからこんな主張をしていたのです。
家にいて夫や子供のために家事(イリイチのいうシャドウワークの一例です)に従事している女性があたかも社会から疎外された存在であると見なされるような社会-つまり影と見なされる社会-は現実に存在するわけですがあまり良くないと思います。
なんで”のだめ”が引っかかるんだろう。