森嶋通夫さん(参照)という経済学者がいましたが、自伝を3冊出版しています。
本書と
智にはたらけば角が立つ―ある人生の記録
終わりよければすべてよし―ある人生の記録
です。
以前に紹介したことがあります。(参照)
今日書店でこのうちの一冊が文庫本になっているのを発見しました。
森嶋氏のこの一連の自伝、本人はメモワールと位置づけていますが、は痛快な読後感を残します。
第一部ではそうでもないのですが、第二部、三部と進むに従って、京都大学、大阪大学の同僚、学会の重鎮までもめった切りにされています。
大体彼の批判の対象になるのはintegrityに欠ける人と彼が判断した人なのですが湯川秀樹夫妻までもが人間性の低さ故に俎上に載せられているという具合なのでなかなか読み応えがあるわけです。
今回を皮切りに残り二冊も文庫本化されるでしょうからこれは皆さん一度は読んだ方がいいですよ。