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2005年06月12日

肥大化して機能不全になりかけている組織

柳田充弘の休憩時間 Intermission for Mitsuhiro Yanagida "野に放つ Release to the field"
以前にも紹介した柳田先生のblogですが最近も好調というかかなりとばしています。
ポスドクの問題、ぶくぶく太って効率の悪い研究室の話に加えて例の阪大事件の話など話題満載です。柳田先生クラスだとまあ怖いものなどないのでしょうね。

大学の臨床の教室もなかなか多くの問題を抱えています。
”臨床”に直結する研究をしろとかそういった議論も有りますが、ぼくはまったく無視しています。臨床に直結する以前にまともな”研究”をするのが重要であるという考えです。院生に大学病院の臨床を分担させたり、また週に研究をするのは一日とか二日それも半日とかいう大学院は何を研究するか以前にすでに大学院の体をなしていません。院生を自ら教育することを放棄して基礎研究室に預けたりしていることもその徴候だと思います。臨床が忙しいなら院生など取らなければいいし取ったらちゃんと教育すべきでありこれがまもとなすがたでしょう。
昨年からの医師初期教育のプログラムがはじまり一般病院でも医師の教育を担うということが制度化されました。学生の臨床実習もすでに一般病院で行われています。そのために臨床教授という肩書きをお持ちの先生がたくさん誕生しています。大学は教育に関して以前のような特権的な立場に立っているわけではありません。研究にしても市中病院でも公的な研究費を受け取り推進することも出来ます。これに関しても大学の特権性は薄くなっています。
それでは大学は何をすべきかなのですがぼくの考えではどんどん小さくなっていけば良いと思います。教授一人いたら後は全部非常勤職員で良いのでないか。週二回アルバイトで麻酔をする。やった授業の時間に応じた報酬をもらい学生の教育をするとか。たぶんそれでいいぜ。
中途半端なことをしていては学生も迷惑、患者も迷惑、税金は無駄に使われるという困難な状況は解消されません。

投稿者 hif1 : 2005年06月12日 10:03

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いや、私のような学位もない基礎研究をろくすっぽしていない者が何を言っても説得力まるで無しだが、 hypoxia researchさんが書くと何も言えない人が結構... [続きを読む]

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