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2005年08月08日

”捏造”を科学する

マスコミにも取り上げられた関西地区の某旧帝國大学の捏造事件その後どうなってんでしょうか?
さて
いつも”ネタ”を提供してくれるBritish Medical Journal(July 30 2005, 331 [7511])がまたやってくれました。
Investigating allegations of scientific misconduct -- Smith and Godlee 331 (7511): 245 -- BMJ
この記事と関連論文です。
BMJに投稿された論文への疑惑がどう生まれて編集部がそれを追究していく過程が詳細に記述されています。
俎上に上がっている論文は、 Randomised controlled trial of cardioprotective diet in patients with recent acute myocardial infarction: results of one year follow up.
これです。低脂肪・高食物繊維の食事が健康リスク低減に大きな効果を持つことを示したことになっているまたははずの論文です。
これが捏造だといっているわけです。
謎解きの過程は
Suspected research fraud: difficulties of getting at the truth -- White 331 (7511): 281 -- BMJ
に詳しいです。
もっと笑うのは
Are these data real? Statistical methods for the detection of data fabrication in clinical trials -- Al-Marzouki et al. 331 (7511): 267 -- BMJ
統計学を駆使してdataの不自然さを浮かび上がらせ捏造を見分けてしまうのだそうです。共同研究者のdataを解析したら怖いことになるかも..

抗酸化剤なり物質で健康になるとか病気が治るだとか主張している論文にはたしかにかなり怪しいものが多いと思います。某酒造メーカーから出ているゴマから抽出した物質とか。

投稿者 hif1 : 2005年08月08日 22:02

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