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2005年10月18日

あるセレノプロテインが炎症を制御している

Nature Geneticsにとても興味深い論文があります。

”Genetic variation in selenoprotein S influences inflammatory response”
Selenoprotein Sというセレン含有蛋白質のDNA上に存在する発現制御域のあるsigle nucleotide polymorphismを持っている人たちはIL-6, IL-1 and TNF-の血中濃度が高くなるという報告です。
92家族522人から得たDNAをもちいて塩基配列を決定しその結果をコンピュータで解析し一つの SNPまで絞り込んでいったというまさに現代的な研究の結果です。
この遺伝型を持つ個人はSEPS1の発現量が少なくなり、サイトカインの血中濃度が上がり炎症が激しくなるということです。

これはなかなかものすごい論文だと思います。
これを調べるというような科研費ネタはいまならまだ可能かも。

ちなみにこのSelenoprotein Sは小胞体にあり翻訳された蛋白質の品質管理に役立っている蛋白質です。

論文はここから
Genetic variation in selenoprotein S influences inflammatory response - Nature Genetics

投稿者 hif1 : 2005年10月18日 20:11

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