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2005年11月04日

一万人のポスドクが漂っている?

今日(というかもう昨日だ)もこの前の日曜日に続き朝から当直でした。天気も悪く雨も降ったようですが手術室にいたら全然気づきませんでした。

手術室内の控え室に新聞があり読んでたら
MSN-Mainichi INTERACTIVE 理系白書’05:第3部 流動化の時代/1 漂う“ポスドク”1万人
の記事に遭遇。
最近結構(一部で)話題になっているネタですね。


ポスドクを多く採用している日本学術振興会と理化学研究所は、03年度に任期を終えたポスドクについて、その後の進路を調べた。終了直後、常勤の職に就ける人は3割前後で、再び任期付きの職や非常勤職を渡り歩く人が多かった(グラフ2)。

とかありましたが、ぼくの職も実は任期が付いていて(多分5年)常勤ではあるがいたいだけいられるわけではありません。こういった職はどんどん増えていますよ。以前の職場でも7年の期限がついていました。
ぼくは幸か不幸か日本でもアメリカでもポスドクというものになったことがないし就職で困ったこともないので何とも言えないのですが、やっぱり職が見つかったらえり好みしないというのも大切ではないかと思っています。えり好みしないから職に困らなかったのだと思っています。

同じ記事で
小林信一・筑波大大学研究センター教授曰く


学位をどんどん出してきた大学院は、一度反省すべきです。博士自身も、研究だけでなく周辺の仕事まで視野を広げてキャリアを考えてほしい

”周辺の仕事”ってなにかと思いますが、博士号を持っていても研究職に就く必要は必ずしも無いわけです。逆に、高学歴、つまり博士号をもっていても、高い収入が保証されるわけでなく”学校の先生”より低い収入でがんばる必要もあると思います”夢”のためには。
世間では例えばソニーは二万人削減、公務員も5年間で2万人以上を純減してその間に事務・事業の整理・合理化を進め、最終的に06年度から10年間で8.1万人を純減させる計画なのだからそれとポスドクに政府の支援の元に雇用を確保するというのはどういう整合性があるのかよく解らないといえば解らないね。

まとめて昨日の毎日新聞も読みましたが
MSN-Mainichi INTERACTIVE 発信箱:足の裏の飯粒
こんなこと書いている記者がいます。
博士号は得するとかそのためにとるのではなく研究者としてやっていくための最低限のpassportだから研究を続けるためには取る必要があるのだと思います。なので研究するつもりが無ければとる必要というか取って特をすることは無いと思いますが、何か達成できたという証にしはなるわけで、大学院”全入”時代の今となっては取るなら立派に取れということになるのではないのでしょうか。

投稿者 hif1 : 2005年11月04日 00:42

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