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2005年12月31日

honesty in science

研究ということから今年を振り返れば一番の重大なポイントは学問の誠実性だと個人的には思います。
年末にbreakoutしたES cellにまつわる一連の報道には度肝を抜かれましたが、日本でもいくつかの事例が明らかになりました。

科学研究が研究を遂行する研究者のhonestyに依存するしかないと個人的には考えています。
不正行為を働いた研究者にペナルティーを科す仕組みをいくら作ったからといって不正を根絶することはできないでしょう。研究者はさまざまな個人的な動機づけに動かされて研究を継続しています。ある人は、単純に出世したいため、また神の作った秩序に支配される森羅万象の原理を明らかにするために研究に取り組んでいる人もいます。
医療の世界にしても、すべての価値の根源としての人の生命に奉仕する目的で働いている人もいるし、身もふたもないお金が目的も人もいるでしょう。この場合でも医療従事者個人個人の生命に対する畏敬が最終的な防波堤になっているはずですしそこに依存する以外にはどうしようもないわけです。
つまりどんな制度をつくっても絶対的に不正は根絶できないのです。
ぼくはしかし制度をつくることに反対しているわけではありません、一応念のため。

といっても研究の世界と言うのは意外どころか当たり前に狭く、大多数の人にとっては東大論文問題:RNA第一人者・多比良教授を処分へ−−裏付け資料出せず何がどうなっているのか多分解らないと思います。

さて今年もお終いですが、


去年今年貫く棒の如きもの

の心構えでやっていこうと思います。

投稿者 hif1 : 2005年12月31日 23:44

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