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2005年12月23日

”わかる”とは

柳田充弘の休憩時間 Intermission for M. Yanagida "細胞はまだ作れない"
時間ができたので書いてみます。
柳田先生のblogで先生が


生命科学は進歩したと喧伝されてますが、それほどでもありません。
細胞を人工的に作ることができないのです。
簡単そうでいて、本当は非常に難しいのかもしれません。あと10年もすればできるのか、それとも50年くらいかかるのか。それすら分かりません。

と書いておられます。
同じ意味のことをすごく以前に養老孟さんが書いているのを読んだことがあります。例えば眼を本当に理解したと言うことはどういう事か、人工の眼を作れるとしたらそれは眼を理解したといって良いだろう。人工の細胞を作れるとしたらそれは細胞を理解したといってよいだろうという議論だったと思います。
”理解した””わかった”と言うことをこう置き換えられる場合は話が早いしわかりやすいですが、理解する対象が”こと””現象”である場合はややこしいです。
例えば、意識を無くす方法がわかったとしても麻酔の作用機序を理解したとはいえませんね。残念ながら。でも患者さんの麻酔をすることはできます。

投稿者 hif1 : 2005年12月23日 22:29

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