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2006年04月23日
”死の海を泳いで”
一昨年の暮れに白血病で逝ったスーザン・ソンタグの息子による文章。
「私は生活の質などに興味はない。自分の命を救うために、あるいは長引かせるために、打てる手はすべて打ってもらいたい——それがどんな大博打であっても」 スーザン・ソンタグは、人生における3度目のがんとの戦いの末、2004年12月28日に71歳で死去した。人生の最後の9ヶ月、骨髄畏形成症候群(MDS,急性骨髄性白血病に至る病い)との絶望的な戦いと彼女を支える医師たちの尽力を、アメリカの医療制度の問題などを織り交ぜながら、母と同じ作家・批評家の道を歩む一人息子の目を通して描く。という紹介文がnetではついています。
ソンタグ氏がタダの患者であったとは誰も思わないでしょうが、最後のMDSでの加療中は、自分でも普通の患者になっていると息子さんには話していたそうです。
命に関する考えはひとそれぞれ、evidence-based medicineと言ってもどうそれを実際の医療に適応するのかについては医者ごとで様々、絶望的な治療を患者に施すことは倫理的かどうかなどについて考えさせられる良い文章です。
図書館でとか書店で立ち読みしてみてください。
投稿者 hif1 : 2006年04月23日 19:52
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