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何で?

山形大医学部研究チーム、学会誌論文でデータねつ造 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

いろんな意味で面妖な報道です。
皆さんもいろんな疑問を抱くと思います。
たとえば
-なぜ”麻酔”の論文がこのようなnewsになるのか
-なぜ今ごろ唐突にこのような報道がなされるのか
-誰が得をして誰が損をするのか

それはさて置き、このような誰も引用しないような論文ほど捏造の温床となっているのかも知れません。多くの人の目に触れる論文は追試をする人もいるだろうし、その結果、おのずと真偽が明らかになっていきます。多くの研究者をその領域の研究に呼び込むことにより、その報告自体が誤りを含んでいても弁証法的な発展を遂げる場合もあります。一方、”麻酔”のような雑誌に日本語で掲載された論文は人目に触れることも少なく、追試を試みる研究者も少ないでしょう。このような論文で不正な操作が行われていても発覚することは少ないと思います。規模の小さい臨床研究など、一種の一例報告とも言えます。

ともかくこのような報道がなされた以上、学会も何らかの調査を始めるのでしょうか。
麻酔科学会は先の学会で、論文の捏造を認めた研究者を招待講演者として招聘ししゃべらせたという過去をもちます。今回、学会として何もしなければ日本麻酔科学会は研究上の不正行為に寛容な学会ということになってしまいます。

しかし何で麻酔に投稿するような論文で捏造などするのでしょうか。
学位などが関わっているのでしょうか。そうだとしたらそれはそれで悲劇的な話です。

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2006年07月04日 20:10に投稿されたエントリのページです。

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