PLoS Biologyというopen accessを売り物にしてどんどんよい論文が出ている雑誌があります。
その雑誌の姉妹誌-兄妹誌?-にPLoS Clinical Trialsというのがあって、まさにさまざまなclinical tiralが掲載されている雑誌なのですが、今日麻酔科関連の論文を見つけました。
PLoS Clinical Trials : A Peer-reviewed, Open-access Journal - The Influence of Injection Rate on the Hypnotic Effect of Propofol during Anesthesia: A Randomized Trial
この論文の内容がどうということを言いたいわけでなく雑誌のプラットフォームについて紹介します。
上記のページをごらんいただくと解りますが、まず詳細なprotocolを入手することができます-protocolやinformed concent用の文章はドイツ語です-。またこの論文に対するコメントをweb上で投稿してまた投稿されたコメントを閲覧することもできます。これはBritish J Medicineなどで採用されている方法です。BMJの前編集長はPLoSを立ち上げたメンバーのひとりだということも影響しているのかもしれません。
editorialは簡潔でありこの雑誌で統一された形式に準拠しておりそれゆえ分かりやすい。PLoSのstaffが執筆しているそうです。このような優秀なstaffを使えるということもたいしたことだと思います。
またこの論文へのアクセスはopenなので、誰でもInternetの環境さえ持っていれば論文を事とができます. 別にASAの会員になるかばか高い購読料を払わないと読めないというわけではありません。
このままいくと既存の雑誌の実際的な存在意義-ある程度はXX-ologyとかいう雑誌の権威は残っていくと思います--などはどんどん薄れていくかもしれません。それでもxx-ologyに投稿するというのはよっぽど頭の固い人のすることだということになっていくかもしれません。
この雑誌に姉妹雑誌にPLoS Medicineというのがあり
PLoS Medicine: Why Most Published Research Findings Are False
という文章が掲載されています。まあなかりぎょっとするタイトルですが主張は特に驚くべきことではありません。
一緒にお読みくださいませ。