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硫黄島からの手紙 観ました

映画”硫黄島からの手紙”を観ました。(LETTERS OF IWO JIMA)

アメリカ映画ですが、ほとんど全編、日本人が日本語で演じる映画です。
誰が脚本を担当しているのかと思ったらIris Yamashitaさんという日系二世の女性でした。

栗林中将が戦死することは史実として明らかなのですが、他の登場人物とくに二宮クンが演じる西郷が最期にどうなるのかははじまりの時点では不明です。観客は、否応なく彼らに感情を移入して最期まで映画を観てしまいます。連作の相方、”父親たちの星条旗”と比較してもこちらに作品の評価では軍配が上がるのではないかと思います。
強烈な政治的なメッセージがあるわけでないこの映画をぼくは評価しますが、戦争への批判が足りないという意見にも一理はあると思います。
映画のエンドロールによれば「玉砕総指揮官」の絵手紙から着想を得たと記されていました。

制海権、制空権も失った島に二万数千人で置き去りにされるという状況は、卑近な例を引き出せば、手術件数がどんどん増えていく病院に外部からの応援もなく勤務し続けるのと似ていると思いました。
大きな枠組みは病院の執行部が決めます。病院の収支の改善の名目で給与の上昇を抑制してきます。その状況下では外科医も手術増加の圧力を受けどんどん手術件数が増加していきます。
五年後、十年後につながっているような努力を積み重ねていく以外に取る道はないとは思っています。今のところ逃げも隠れもできないので。

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2006年12月24日 21:32に投稿されたエントリのページです。

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