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2005年09月02日

糖尿病ー神経疾患ー細胞融合

From The Cover: The fusion of bone-marrow-derived proinsulin-expressing cells with nerve cells underlies diabetic neuropathy -- Terashima et al. 102 (35): 12525 -- Proceedings of the National Academy of Sciences

糖尿病で引き起こされる神経障害の原因はいままでいろいろな説が唱えられています。高血糖により蛋白質が修飾を受けその結果さまざまな細胞機能が障害を受けるという経路も知られているし、PKCの異常活性化や、神経栄養因子が枯渇することが原因なんだという説もあります。
今回滋賀医大の研究者はこれらの他の糖尿病性神経障害の分子機序に関する報告をしました。
実験的にネズミに糖尿病をつくるとproinsulinを産生している、bone-marrow-derived (BMD)と彼らが呼ぶ細胞が血中に出現するそうです。このBMDが脊髄の神経細胞と細胞融合を起こしその結果、最終的に神経細胞が細胞死にいたるという経路をあることを報告しています。
なかなか興味深い説と言えると思います。

投稿者 hif1 : 2005年09月02日 16:33

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