土曜日の夕方から時間がとれて結構の量の読書をしました。
ハンニバル・ライジング 上巻 (1)、ハンニバル・ライジング 下巻 (3)
とか
幻夜
も読んじゃいました。
内田本の一冊ですが今までで一番売れているそうです。
内田先生が行った5時間程度の講演と質疑応答の内容が一冊の本になったという形式を取っています。
内田先生の他の著作の内容を含んでいますので熱心な内田先生の読者は、ある部分に既読感を覚えると思います。講演の内容を本にしたということで話し言葉で全編貫かれています。そのためとても読みやすくなっています。
章立てとしては
1. 学びからの逃走
2. リスク社会の弱者たち
3. 労働からの逃走
4. 質疑応答
となっています。
3. の労働からの逃走には考えされます。
最近のフリー麻酔科医への動向などもこのような論考が妥当するのではないかと思いました。つまり労働に対して等価の賃金を求めると云うことを追究していくと云うことが、フリーへと麻酔科医を動機付け、状況がそれを後押ししていると云うことです。”ニート”の若者が低い賃金労働を忌諱するのと同じ構造で医師が高い賃金労働を求める。善し悪しはぼくにはうまく判断できません。すでにこの歳になるとそんなに身軽に動けませんしね。
4. 質疑応答では師弟関係についての内田先生の持論も展開されています。
「師であることの条件」は「師を持っている」ことです。
なかなか良い言葉です。「反面教師」であっても「師」は持っていた方がいいと思います。
ぼくが頼りないのは「作戦」なのです。